テラリー
強制起訴セピア
GW には色んな人間が、遠方よりやって来る。
第2弾はテラリーです。
スタッフの条件
テラリーが来店しました。
風
朝から凄い風、です。
我々の住んでゐるマンションは東山だからか、隣の建物が現在取り壊し中でないからか(空き地になつてゐる)、とにかくもの凄い風が吹くのです。東山颪? いや、ほんと、もんの凄い音で、ハッキリ言つて心臓に悪い。心臓がギューッと縮みあがります。イタタタタ。ううーん、音に苛められるなァ、ここは。
最後の晩餐
本日はテラリーのオパール勤務の最終日でした。
約3年間、絶対にすぐ辞める、といふみんなの声に逆らつて居残つたのは、なかなかに偉いことです。根性がある、とも言へるし、場の空気が読めない、とも言へる。とにかく、そんなテラリーの最後の勇姿を見届けようと集まつてくれたのは、ベッチ、ウメドン、テルビス、の三人でした。三人から、テラリーへの贈る言葉を。
続・ヒップホップベスト10!
と、言つた訳で、テラリーからヒップホップベスト10! を選ぶ様に言はれ、仕方なくテラリーからCDを何枚か借りて欠を補ひ一晩掛けて聴き、なんとか選んだ私の2006年ヒップホップベスト10! …ま、以下の様な感じです。
ヒップホップベスト10!
テラリーがオパールで働く様になつてから約2年。その2年の間にオパールの悪影響を受けたテラリーはヒップホップ好きへと変貌を遂げ、田舎に帰つたら村八分にされたりと大変な事になつてゐる様だが仕方が無い。ヒップホップを聴くとはさういふ事だよ、といふ私の慰めなど全く聞いてをらず、今日もテラリーは嬉々としてヒップホップのCDを購入してきてゐたのであつた。なんと言つても昨年1年間で、テラリーは100枚以上のCDを購入したさうである。オパールに来る前は、年間1、2枚、といふ事だから、大した変化だ。そんなテラリーに、昨年のヒップホップベスト10! を選ばせてみた。
言葉が通じない
テラリーが帰省から戻つてきた。正月の忙しい時に帰省して居ないなんて、ホント役に立つバイトだなァ、と、私がカラリと明るく晴れ渡つた気持ちで声を掛けると、「ええ、でもボクは今回の帰省でかなりのショックを受けたんです」と、あくまで自分の事情に固執して答へるのであつた。
なにか
私は暇を持て余してゐた。本日は寒さがいきなり強烈になつた故か、お客さんが全く来ないのだ。そこでテラリーに、なにか面白い話はないか、と尋ねてみた。
「さうですねー、この間、パン屋に行つたんです。そしたら店員の女の子が胸のところにネームプレートをつけてるんですが、そのネームプレートが平仮名で書いてあるんです。…別に、普通の名前なんですが、平仮名で書かれると一寸面白くて。そこには『おおおか』と書いてあつたんです」
作品
オパールのカウンターにはこの様なものが置いてあります。
テラリー真ッ黒
テラリーが、実家への帰省から帰つてきた。真ッ黒になつて。私が「ヒップホップギアか?」と尋ねれば、「いえ、野良仕事ギアです!」との事であつた。帰省中のテラリーは、毎日お爺さんの手伝ひをして、朝から晩まで野良仕事に精を出して居たさうである。
メディア・バイアス
テラリーが英語の文章と格闘してゐる。大学院の勉強か。ちやんと理解してゐるのかどうか、試しに何て書いてあるのか尋ねてみた。
「これは社会心理学の論文で、メディア・バイアスに関するものです。メディアは必ずバイアスがかかる、そして人間もメディアである。故に人間は物事を正しく伝へる事ができない、といつた内容です。つまり、人間は見たいものしか見えないし、見たくないものは見えない、といふ傾向がある。時には見たいものを捏造してまで見る、といふ話です。」
見る、といふこと。
私が店に行くと、テラリーが飛んできて、「ケンタロウさん! 映画『SPIRIT』でジェット・リーの妻子を殺した犯人の最後、覚えてゐますか」ときく。覚えてゐるよ、自殺だらう、と私が答へれば、「さうでせう! オイシンさんが、『あいつはジェット・リーに殺された』と言つて譲らないんですよ。ボクは昨日見てきたばかりなのに、『テラリーは記憶を捏造してゐるんだよ。人間の記憶は改変されるからなー』とか決めつけるんですよ!」と憤然として言ふ。ふむ、なるほど。ま、テラリーは知らないと思ふけれど、オイシンは昔からさうだつたんだよ。
よし、やるぞ
実を言ふと来る4月2日の日曜日は、ヤマネくんの結婚式なのだ。ババーン! しかも、披露宴はカフェオパールのあるKUS河原町ビルの真向かひ、ロイヤルホテルにて行ふ、といふではないか! ドドーン! …これは、やるしかないな。
何をやるのか。もちろん、そんなもの決まつてゐるぢやないか。垂れ幕を垂らすんだよ、垂れ幕を。「ヤマネくん結婚おめでたうー!」とか、何とか。本人が恥づかしくなるやうなやつ。オパールの窓からダラーンと。何でも披露宴の部屋は、河原町側だといふから、バッチリ見えるぢやないか。ふふふ、燃えてきた。課外活動だよ、課外活動。
円山公園で
ウメドン来店。お、ウメドン、来週は花見だぞ。余興の方は、万全か?
「ええ? オレもやるんですか?」
当たり前ぢゃん。カズ16だけに任しておけるかい。
「えー、まァ、いいですけど。何をしたらいいんですか」
お婆さんの話
ユキエさんの話。ある時、バスに乗つてゐると、知らないお婆さんがバス賃がなくて運転手と揉めてゐたさうだ。なんとなくそれを見てゐると、そのお婆さんが突如ユキエさんを指さして「この人から代はりにお金を貰つてをいて!」と言つた。もちろんユキエさんはそれを無視したのだが、それ以来、様々な場所でそのお婆さんを見るやうになつたといふ。電車やバス、河原町や自宅周辺、あるひは全く関係ないところに出掛けたところ、擦れ違つたこともあるさうで、ユキエさんは、このお婆さんを妖怪だと固く信じてゐるとの事である。
肥だめ
テラリーが泣いてゐた。これは、よほど大学院に受かつたのが悲しかつたのか、と思ひ、そんなに悲しいのなら大学院なんて行くのやめてニートでもやつたら、と私が提案すると、「悲しくありません! これは花粉症です」と答へた。
テラリーのこれから
知つてゐる人は知つてをり、知らない人は知らない事実だが、オパールで働いてゐるアルバイトくんのテラリーは、学生さんである。しかも4回生。となれば、今年の4月からどうなるのか、といふのが興味の焦点になるだらう。どこかに就職してオパールを去るのか、落第してさらに学生を続けながらオパールも続けるのか、卒業したものの就職口がなく、フリーターとしてオパールにゐ残り続けるのか。ま、どうでもいい人にはどうでもいい話だが、さうではない人にはさうではないだらう。とりあへず、テラリーにきいてみよう。
大掃除
本日は大掃除。普段は行き届かない部分を重点的に、ゴシゴシガシガシと掃除をしまくる訳だが、今年は助ッ人としてカズ16が出陣。お得意のマジックで、サッと棒を一振りすればたちまち床が輝くやうな美しさに……と、いふ訳にはいかないやうで、地道にゴシゴシと床を擦つてをりました。
年を越して
オパールで年越しをしようと考へた常連さんたちが、続々と来店し、カウンターに座を占め始めた。タケダくん、ダイスケさん、オイシン、テラリー、ワダくん、カズ16、そしてババさん。みなが口々に言ふのは、今年は年末感が薄い、といふ事。ホンマに年末か? 信じられない、といつた感じなのだが、こんなんでちやんと年が越せるのだらうか。などと心配しなくても、歳月は勝手にやつて来て、勝手に去る。気がつけば、0時を過ぎてゐた。
オイシン好況
オイシン来店。「いやー、店主、何を不景気な顔をしてゐるんですか! もう世の中は好景気なんですよ。うちの会社も去年の何倍もの収益があつたし、やー、好況、好況!」
……な、な、なにー! オパールはいまだ不景気のどん底を這ひずり回つてゐるぞ! 去年に較べて収益大幅ダウンだ。…まずい。
サンズン景品
サンズン来店。とうとう来たか、サンズン。いつも“来る、来る”と空約束ばかりだからな。で、約束の豪華景品はあるんだらうな。
「はい、もちろん、クルマを5台ほど。明日、会社帰りに持つて来ます」
会社帰りに持つてくる? クルマを5台も、どうやつて持つてくるんだ?
「それは、もう紙袋に入れて。だいたい、2千円くらゐの価値はある代物です」
2千万円?
急に寒くなつて
テラリーがそそくさと帰り支度を始めたので、コーヒーでも飲んでいくか、と引き留めたのだけれど、「いや、終電がありますので」と断つてきた。終電? テラリーはいつも、自転車か徒歩で帰つていなかつたか?
「ええ、でも今日は寒いので電車で帰るんです」
なに! 寒いから電車で帰る? …確かに、今日は凄く寒いが、電車で帰る程のことはないだらう。とても身体を鍛へてゐる人間のセリフとは思へないな。
蜂
ユキエさんが今朝、バイクで走つてゐる時に、蜂に刺されたさうだ。先日も刺されたので、2回目である。足にチクッときて、「あ、この痛みは!」と慌てて見ると、2センチほどの長さの針が足に刺さつてゐたといふ。それにしても何故蜂は刺すのであらうか。蚊なら、血を吸ふために刺す。が、蜂は?
「蜂は黄色いものが好きなんです」と、ユキエさん。
さういへば、ユキエさんのバイクは黄色だね。
「それから、黒色も好きなんです。わたし、今朝は黒色のズボンを穿いてゐたから」
ううむ、それならタイガースファンは大変ぢやないか? 蜂に刺されまくるんぢやないか。
無駄遣ひ
テラリー来店。今日はテラリーはオパールで働く日ぢやないので、お客さんとして来店した訳だ。もうすぐゼミの**周年パーティーがあり、それの司会をやらなければならない事になつたテラリーは、フォーマルウェアを着る必要に迫られ、本日生まれて初めてスーツを購入したのである!
陀羅尼助
カツヤマ来店。神戸に遊びに行つてきた、といふ。神戸か。もう長いこと行つてないなァ。で、どうだつた?
「なんか、をばちやんが凄いんですよ。大阪だと、をばちやんはいはゆる“をばちやん!”て、いふ格好をしてゐるぢやないですか。それが、神戸だと娘と同じ格好をしてゐるんですよ! 娘と同じバックを持つて。なんか、気持ち悪いなー、と思つて」
あー、確かに、さういふ母娘ゐるなァ。でも、それッて、神戸の特徴なのかな? よく分からん。
お盆だから
ヤマネくん来店。テラリーを連れ出して一緒にダーツに行き、散々うち負かして帰つてくる。
「いやー、圧勝圧勝! 腕相撲でも圧勝したし、テラリー弱いなー!」
「た、たまたまですよ! 腕相撲も、4ヶ月後には勝つてみせます」
「ふーん、さすが負けず嫌い! ぢや、次はテニスで勝負だな!」
そこに、ナカムラくん来店。ヤマネくんに紹介する。
やる事がある
ヤマネくん来店。実家に帰るため、しばしの暇乞ひにやつて来たテラリーと遭遇する。
「へー、実家に帰るんや。どれぐらゐ帰るの?」
「一週間と少し、です」
「そんなに帰んの! なんで? それ、楽しい?」
「いや、ボクには(実家で)やる事がありますから」
「! ……、格好いいやんテラリー。今時の若者とは思へないよ。普通は、あー暇! なんもやる事ない! 、て言ふのが学生の定番やけど。かういふ人間が、10年後20年後に同世代から抜け出してくるんだよなー」
「はい」
首がピキッ
ヤマネくん来店。「実は…首をやつちやつたんです!」と元気に言ふ。今日の朝、ウーンと伸びをした途端に首がピキッとなつて動かなくなり、医者に行つたところ「2週間は安静、絶対にスポーツとかしないやうに」と言ひ渡されたといふ。
優勝者は?
私が店に行くと、すでにカズ16 VS テラリーの闘ひは終つてゐた。結果は、テラリーの勝ち。道理で、ユキエさんの機嫌が悪い訳だ。トモコも不服気である。しかし、まァ、さうなつてしまつたモノは仕方がない。これで、とうとう決勝戦のメンバーが決定した訳だ。決勝戦は、テラリー VS マツヤマさん!
その人の持つ完全さ
先日ラウンドワンにてボーリング大会を行つた時に、ラウンドワンの人が記念撮影をしてくれたのだが、その写真が送られてきた。実は当日にも数枚貰つてゐたのだが、今回のは大きく引き伸ばしたやつである。昨今なら携帯電話のカメラでももう一寸マシだぞ、と驚くほど粗い画像なのだが、それでもなかなかに興味深い。イナヤマさんとベッチの笑顔が素敵すぎる! とか、カズ16が無表情すぎる! とか、トモコの後ろに立つてゐるはずのウメドンの顔がでかすぎて遠近感が著しく狂つてゐる! とか、ユキエさんの頭から角が生えてゐる! とか。しかし、そんな事より何より、特筆すべきは、ボーリングのピンの着ぐるみを被つたテラリーである。あまりにも似合つてゐる! 私は嘗てこれほどボーリングのピンの着ぐるみが似合つてゐる人間を見た事がない。これは私ひとりの独断ではない。この写真を見た全ての人が、その完璧さに驚嘆の声をあげてゐる。恐ろしい程の似合ひ具合だな、テラリー。
ポー百吟
オパールにはメモ帳があつて、ま、簡単な覚え書きや、早番と遅番のスタッフ間の連絡などに使つてゐるのだが、そこに一昨日、明らかにテラリーの字で、「ポー店長つぶらな瞳で監視中」と書いてあつた。なんだこれは。とうとうテラリーも、実はオパール内で一番力を持つてゐるのはポーである、といふ非現実的な事実に耐へられなくなつて、頭がをかしくなつたか。と、深い溜息をついた途端に思ひ当たつた。もしかして、これは俳句ぢやないか? 俳句の会(名称考案中)に向けての習作か? 慣れない句作に励むうちに頭がをかしくなつたのか? と、結局テラリーは頭がをかしくなつた事にして、昨日私は帰宅したのである。
勝利のみ
ジェンガ対決。本日はテラリー VS ユキエさん。多分、今大会で最も恐れられてゐた試合のひとつだ。テラリーにとつてユキエさんは、オパールでの仕事上のパートナーであり先輩であり、といふか直属の上司であり、テラリーの生殺与奪権を握つてゐる存在だ。だから試合の結果如何によつては、これからのテラリーの仕事内容が大幅に変はる可能性がある。が、まだ若いテラリーにとつてそんな事は眼中にない。ただ、勝つことのみ! 宮本武蔵のやうに、それだけがテラリーの求めるものだ。この若さが吉と出るのか凶と出るのか。なんにせよ、闘ひは始まつた。
オパール花見大会
夕刻になり、雨も上がつた。場所とりのテラリーたちはブルーシートを木の間に張り、テントのやうにして雨を凌いだやうである。結局ウメドンは朝までみんなと将棋をさし、そのまま会社に向かつたやうだ。で、仕事を終へてからまたここに戻つてくるのだ。アホである。が、若さの特権、といふ事もできるだらう。
花見前日
たうたう花見前日となつた。テラリーは決死の表情で「必ずや、席を確保いたします!」と言つて友人を伴ひ、円山公園へと出掛けていつた。私はオパールでひたすら報告を待つた。いや、実を言ふと、お客さんを待つた。行楽シーズンになればいつでもかうだが、もの凄く店が暇になる。誰も来ない。誰もゐない店内に、アン・ピーブルズの歌声がもの憂く響く。
花見二日前
テラリーから電話。声が裏返つてゐる。少々回りくどいその話を要約すると、要するに、大学の体育会系ネットワークを使つて押さへてゐたはずの花見の場所がオジャンになつた、といふ事だ。んー、ま、仕方ない。さういふ事もあるだらう。頑張つて自分らでとるしかないんぢやないか。今年は桜の開花も遅いやうだし、平日の事でもあるので、なんとかなるだらう。と、私は言つて電話を切つた。そして、ババさんと映画『理由』の話などをしてゐると、テラリーがやつて来た。かなり酔つてゐる。花見に行つてたの?
花見の準備
さて、花見の季節である。今年もオパールでは花見を行ふ訳だが、例年のやうにどこぞで皆で飯を食べてから、遅遅に花見に繰り出す、といふのではなく、最初から、正統に花見を行おう、といふ事になつた。何故なら、今年は新兵器、現役学生のオパール新人、テラリーa.k.aシャッポー使ひ、がゐるからである。テラリーには体育会系学生ネットワークを使ひ、前日から場所とりをして貰ふ事になつたのだ。