京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal：Home

テラリーの今回の帰京は、二つの特色がありました。ひとつは髪型が変になってゐたこと。もうひとつは、彼女を連れて帰ってきた事です。
まづひとつ目の髪型については、みな思ひ当たるふしがあるでせう。さう、マツヤマさんに「テラリーって、なんか性器っぽい」と言はれたのを気にして、髪型を変へたのかな、といふ事です。ところで、テラリーはこれを頑強に否定するのです。絶対にさう言はれると思ったけど、それとこれとは関係ない！と。
そんなこと言はれてもちっとも説得力はないのですが、まぁ、いいでせう。テラリーの主張を認めませう。誰でも、性器っぽいのは嫌でせうから。

もうひとつの方。彼女は職場の同僚といふ事ですが、キレイなお嬢さんです。って、テラリーは何故かいつもキレイな彼女を取っ替へ引っ替へしてゐるのですが、その事は不問に附しませう。彼女は、テラリーの“恥＝シェイム”を聞きに来た、といふのです。なるほど。これは容易に想像できる事ですが、テラリーは亭主関白的人間なので、常に彼女の前では隙を見せず、教へ諭す様な態度で接してゐるのでせう。それは、髪型を変へた事からも推察されます。故に、彼女はテラリーの弱みを一度見てみたかった、と。
しかし、いくら私の根性がねじくれてゐるからと言って、新しい彼女の前でテラリーを貶める事なんてとても出来ません。案外、私は気が弱いのです。そこで、私は散々テラリーを持ち上げておいたのですが、それでも彼女は「こんなにやりこめられてゐる所をみるの初めて。楽しい！」と喜んでゐたのです！が・・・そんなこと言ってたら、以前のオパールでのテラリ−みたら悶絶して死ぬよ、あんた、と思はず言ひさうになりました。

それはとにかく。今年になってマツヤマさん・ヤマネくん・私による“映画強制起訴シリーズ”は２年目を迎へた訳ですが（場所はレビューコーナーに変はりました）、新たに「強制起訴セピア」が結成されました。メンバーは、テラリー・オイシン・ウノピです。活動内容は、毎月強制起訴された映画を見て、レビュー欄にコメントをすること、です。
ところがテラリー、このコメントが最近書けなくなった、書きにくくなった、といふのです。なんでやねん、と思ってゐたのですが、今回の帰京で疑問は氷解しました。それは彼女の前でカッコつけようとしてるからや！
なーんか、冴えた事を書かうとするから、書けないのです。

あのな、テラリー。別に冴えた事なんて書かなくていいんだよ。冴えた事を書いたって、碌な事はない。それは、散々冴えた事を書き、キレキレでみんなの肺腑をつき、瞠目させ、賞賛と羨望を一身に集めてきた私が言ふのだから、間違ひない。その結果、残るのは傷つけられた自尊心と絶望、悪評と嘲笑、虚無と冷笑、老残の身に加齢臭と変な髪型くらゐのもんだよ。
まづ、素直に思った事を書きなさい。但し、理由をつけるのを忘れない様に（つまり、少しは頭を使へ、といふ事）。で、それはしょーもないコメントになるのは分かってるから。でも、それに対してみんなはちゃんと返答するから。で、そこからさらに考へればいい。
彼女の目は気にするな。どうせ、メッキはすぐに剥がれる。剥がれたあと、どこまでその生身を愛してくれるかが、問題だ。ババーン！

てな訳で、セピアの活動頑張れよ。