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2015年05月12日(Tue)

GW/魔女展/ウテナ etc

5月3日〜5月10日

GW

今年に入ってから京都への観光客が増えてゐるのは間違ひないと思ふ。特に、外人観光客の数が格段に増えた。もう東山区は外人だらけと言っても過言ではない!オパールでも、お客さんの大半が外人さんである、といふ状況は全く珍しくなくなってしまった。特に顕著なのが白人系の外国人の増加。フランス、ドイツ、スペイン、カナダ・・・あたりが多い様に思ふ。まぁ、私は言葉が分からないのでテキトーな推測ですが。

なんにせよ、外国人観光客の増加により、オパールもここ5年程の前年割れ売り上げ低下現象に歯止めがかかり、ホッと一息ついてゐたところ。そこへのゴールデンウィークだ。これは・・・忙しいぞー!と気合ひを入れまくりで臨みました。
ところが・・・蓋を開けてみたら、ここ5年で最もヒマなGW。な、なんでやー!・・・振り返ってみたら、このGWはほとんど外人観光客の方々が来られませんでした。うん、確かにGWの京都なんて宿の値段がバカみたいに跳ね上がるから、外国人観光客的には避けるよね、ふつう。うーん、といふ事は、最近のオパールは外国人の方々によって保ってゐるのか。うーむ。

むろん、とはいってもGW中はそれなりに忙しい。常連の方々もそれなりに来てくれて・・・サワさんは上海旅行の話をしてくれましたし、カズは京アニショップに行ってお土産を買ってきてくれましたし(何故か京アニショップは外人で賑はってゐたらしい)、ノロさんはタロットリーディングも受けてくれましたし、マツヤマさんは花粉症(?)か何かで苦しんでをられましたし、ヤマネくんは子育ての苦悩で悶えてゐました。
その他にも、久しぶりに来てくれた常連さんも何人か。やっぱ休みともなれば、懐かしい人が来てくれるので嬉しいですねー。
まぁ、ちょっと疲れたけどね・・・。

魔女の秘密展

GWも終はった事だし、天保山の大阪文化館まで「魔女の秘密展」に行ってきました。ここは、元サントリーミュージアムだった所ですね。サントリーミュージアムが閉まる時に行って以来だったので、約5年振りか・・・。駅を降りると、街がアジア化してゐて、ちょっとビックリ。
で、肝心の展覧会の方ですが・・・これがもう、愕然とするほど拍子抜けする代物で。まぁ、大した事ないだらうなぁ、とは思ってゐたのですが、予想を遥かに上回る薄っぺらさと、スカスカぶり。展示物がほとんどない!
内容もあまりになきに等しく・・・これ、ドイツから廻ってきた展覧会らしいけど、向かうでは子供向けだったんぢゃない?どう考へても、せいぜい小学生向けだよ。これで1500円は高過ぎる。500円くらゐで十分。
どうしたらこんな舐めた企画が通るのか。頭を抱へます。中世の頃の、薄っぺらーい魔女のイメージがチョロッと提示されるだけ。こんなんでは魔女の何も分からないよ。できれば古代異教の女神たちあたりから話を始めて欲しいけれど、せめてアダムの最初の妻リリスからは始めないと、話にならない。スクブスとかの夢魔の話も全くないし。最後に、いきなり今のアニメの魔女の絵とか飾ってあるんだけど、それはいいとして、唐突すぎる。ロマン派の話から、近代の魔女復興運動の話、そこから現代のサブカルチャーへの流れとかに触れないと、なんで今のアニメで魔女がもてはやされてゐるのか分からないやん。多分、そんな方面から興味を持って来ました!ってな女の子たちがたくさん居たけど、彼女たちにも何にも分からないやん。あぁ、なんだかなぁ・・・。

少女革命ウテナ

やっとアニメ「少女革命ウテナ」全39話を観了いたしました。・・・凄い。茫然自失。圧倒され尽くされた感じ。こんなに素晴らしい作品が、かつてテレビで放映されてゐたなんて・・・。もう観終はってから何日もトモコと読み解きをやってゐるんだけど、汲めども尽きせぬ豊かさがある。象徴性と多義性に満ち満ちた作品。加へて、幾原邦彦の作家性も色濃く、「ピンドラ」と通底する所も多々あり、ほんと興味深い。
この様に象徴性と多義性に満ちた作品は、いくつもの読みを可能とするので、難解と言はれる事が多い。実際、この「ウテナ」も“難解なアニメ”と言はれてゐる様です。確かに単線的な読みは拒否するので、かくかくかういった話・・・と簡単に語る事はできません。故に“難解”なのでせうが・・・別に気持ちとしては“難解”なんて事はない。むしろ、わかるわかる!といふ気持ちの方が強く、ただ、それを簡単に説明する事ができない・・・といった感じなのです。それでも、世の中には物事を単線的にしか捉へられない人たちがゐて(オイシンとかテラリーだな)、彼らにとっては“難解”なばかりで、“分かる!”といふ気持ちはなく、面白くもないのかもしれません。
まぁ、私がこの作品を他人に(薦めるために)説明するなら・・・「世界を革命する」ために、魔法儀式を行ふ者たちの話、とします。故に、そこから世界とは何か、欲望とは何か、悪魔とは何か、魔女とは何か・・・といった諸々の問題系が出て来る。さらに、ヘッセの「デミアン」のセリフを引用してゐる事に示されてゐる様に、とってもグノーシス的な作品なので、デミウルゴスの問題も出て来る。これは幾原邦彦の問題意識なのだらうし、現代の先鋭的なアニメ(「まどマギ」とか)にも通底する問題意識だと思ひます。
実はこのアニメ、1997年の4月から12月にかけて放映された様なのです。1997年って・・・オパールができた年やん!さらにいふなら、カモワン/ホドロフスキータロットができた年でもある。つまり、1997年には優れたものが続々と産み出された、といふ事ですね・・・。

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