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2014年07月16日(Wed)

7月9日〜7月14日 etc

「リアリティのダンス」トークイベント

7月7日の七夕の日に、アップリンクから電話があり、7月13日(日)の「リアリティのダンス」上映後に、ホドロフスキーのタロットとサイコマジックについて話をして欲しい・・・との依頼がトモコにありました。
13日って、もうすぐやん!って、そもそもなんで私に?・・・との疑問はあったらしいのですが、「リアリティのダンス」に関してタロットの視点から読み解ける人は、少なくともここ日本では私(と私の先生)以外にはあまり居ないだらう、多分、おそらく、もしかしたら、といふ自負がトモコにはあった様で、依頼を引き受けたのです。
しかし、日曜日。オパールの仕事はどうするのか。
「頑張ってね」
ま、まじかよー!・・・まぁ、そんな忙しい店ぢゃないから大丈夫だけどね。

かくして13日の日曜日。それなりにバタバタする中、私とユキエさんの二人で店を回してゐたのですが、やはりトモコの事が気になる。「東京着いた。疲れた。しんどい」といふメールが一通来たきり、なんの音沙汰もない。もうそろそろトークショーは始まってるはず。もう、終はった頃か。いや、延長してるのか。にしても何の連絡もない・・・。
私は店を閉め、家に帰ったのですが、0時を過ぎても連絡がない!これは・・と思ひ、電話をしてみたら、
「今ねー、テラリーとケイコさんとサワさんで、渋谷のバー。ウメドンはさっき帰った」
とテンション高めの声でトモコが出ました。
やはりな・・・そんな事ではないかと思ってゐた。トークショーはどうだったの?
「まー、まぁまぁまぁまぁー、一応、みんな喜んでくれたみたいで、大丈夫だったんぢゃない。1時間30分も喋っちゃったけど」
わ!映画が2時間10分で、トークショーが1時間30分って、拷問やん。みんな帰っちゃったんぢゃない?
「それがみんな最後まで熱心に聴いてくれて。ありがたかったわー。アップリンクの人たちも喜んでくれた様だし、よかった」
ふーむ。どうやら成功したみたいだ。が、やはりここは客観的な意見も聴いておかうと、テラリーとサワさんにも話を聞いてみた。
「良かった、と思ひます。最後には会場がどよめいてゐましたし、みなさん、満足さうな顔で帰られてゐました」とテラリー。
「トモコさん凄かったですー。もうドッカン、ドッカンうけてましたよ。わたし、最後は鳥肌立っちゃって。」とサワさん。
ドッカン、ドッカンうける???私が昨日聞いたリハーサルでは、しごく真面目な話ばかりしてた様な・・・これは脱線したな。まぁ、でも、みんなが喜んでくれたなら、それで良かったかも。
つー訳で、13日にトモコの話を聞いてくれたみなさん、お疲れさまでした。アップリンクのみなさんも、ありがたうございました。
私もトークショーを観てみたかったよ。

140716.jpgPHOTO BY サワさん

エルフェンリート

アニメ「エルフェンリート」全13話を観ました。これはゼロ年代を代表するアニメのひとつらしく、海外での人気も高い作品、とのこと。確かに面白い。最初から惹き付けられ、最後まで一気にいきます。しかし・・・うーむ、評価はなかなか難しい。なんつーか、やっぱあざとい!といふ感が拭へないのです。
主人公(女性)のルーシーは、ミュータント。鬼の様な角が生え、見えない手を操って人々を殺戮します。このミュータントは、人類を滅ぼすために生まれてきた、といふ設定で、ナチュラルボーン人類殺戮マシーンなのです。
ルックスは超美少女で、角もネコ耳みたいで可愛い、且つベリーナイスボディ。でも強力殺戮マシーン。しかし、なんと彼女はショックを受けると人格が交替/後退し、幼児の様になってしまふのです!
言葉も喋られなくなって「みゅう、みゅう」としか言はないし、真っ裸で走り回って、そのまま主人公の男の子に抱きついたりして、主人公は「もう、しょうがないなぁ」とか言ってなでなでしたりする・・・といふ・・・、どんだけあざといねん!と悶絶します。
また、主人公の男の子の周りには次々と美少女が集まってくるのですが(ハーレムもの、といふらしい)、彼女たちがみんな可哀相な設定で・・・。これが涙を誘ふ。が、わざと彼女たちを酷い目に遭はせて、視聴者の涙を誘ってる様な、そんなあざとさが、うっすらみえる。うーむ。
美少女によるゴアな殺戮シーン、美少女同士の凄惨な戦闘シーン、軽いエロ、ラブコメ、切なく泣ける設定・・・とヲタクの人たちが好きな物がてんこ盛りなので、人気なのでせう。確かに、面白い。面白いんだけど、これは・・・うーん、うーん、うーん・・・。
「まどマギ」「ピンドラ」はアニメの枠を超え、映像作品として普遍的な傑作。が、「エルフェンリート」はあくまでアニメ内での傑作、といった感じでせうか。

her

スパイク・ジョーンズの新作「her」をMOVIXに観に行きました。ふーむ、この感覚は・・・あ、これ、アニメやん!
確かに主人公のホアキン・フェニックスはルックスもいいし、仕事もできる大した奴ですが、人間の類型としてはダメ系。弱くて、庇護してやりたくなるタイプ。その彼の周りには、ルーニー・マーラーやエイミー・アダムス、オリヴィア・ワイルドなど、美女ばかりが集まります。そして彼の愛するAI(人工知能)がスカーレット・ヨハンソン(声だけだけど)。彼女との、肉体的接触のない童貞感溢れる恋愛。そして超スタイリッシュな映像は、この世界の虚構感を強めます。
これは正に、萌えアニメの世界でせう。
それで納得のいく事もある。やはりここでのAIの描き方は、不自然です。どうしたってAIには思へず、やはりスカーレット・ヨハンソンとネットを介してつき合ってゐる様に思へる。でも、それがそこまで気にならず、むしろ別種のリアル感を生んでゐるのは、正にこの“アニメ感”故だと思ふのです。あのAIは象徴なのです。
アニメといふのは二次元なので、それは現実世界に対して象徴となるものです。故にアニメの世界の中のものは、象徴的、寓話的、な性格を帯びます。それは実写映画のリアルさとは次元が違ふものなのです。
例へば、ポン・ジュノの「スノーピアサー」。あれは原作がBDですが、映画化には多少失敗してゐると言はざるを得ない。全人類が地球を一周する列車の中に住んでゐる、といふ設定は、アニメ/マンガなら、それは象徴となるので、不自然ではない。でも、実写でやるとやはり不自然です。ああ、やっぱこの話は実写映画にするには無理があったよなぁ・・・と思ってゐたのですが、「her」を観て考へが変はりました。実写映画でもいけるかも。もっとアニメの様に撮ればいいんだよ、ポン・ジュノ!
スパイク・ジョーンズが「スノーピアサー」を撮っても面白かったかも。

Comments

投稿者 miyaoka : 2014年07月16日 18:44

13日のトークショーに、このトモコさんの講演のタロット画像。いろいろな意味で「イカしています」ね。今回のトモコさんにこの話が回ってきた経緯は、偶然のようで必然の流れがあり、それは数年にも及ぶものだと感じます。ある種のタロットの目に見えない「力」を感じた出来事でした。トークショーご成功、おめでとうございます。

投稿者 テラリー : 2014年07月16日 20:40

トモコさん、ケンタロウさんお疲れ様でした!
ケイコと二人で再生したと感じております。たぶん。
楽しいトークショーでした。その後の魔女の話(叛逆)をさらにうかがいたく、改めてオパールに伺います。よろしくお願いいたします。

投稿者 小川トモコ : 2014年07月17日 04:39

miyaoka先生さすがです。
お見通しですよね。
ホドロフスキーのファンの方にタロットの重要さ、その魅力の僅かな部分でも感じていただいて、少しでも興味をもって頂くのが、今回の使命と思っておりました。
何かに力を貸していただいた感じはしますが、基本の私が微力なので自分自身これから先の学びへの意欲をかき立てられました。
先生には感謝に堪えません。ありがとうございます。

投稿者 小川トモコ : 2014年07月17日 04:45

ケイコさん、テラリー、あの日は遅くまでつきあってくれてありがとう。
渋谷であのような不思議な夜を過ごすとは、その一週間前には思ってもみませんでした。
またオパールに来てくださいね。

投稿者 サワ : 2014年07月18日 22:15

トモコさんの初トークショーに参加できて幸せでした。大成功おめでとうございます!リアリティのダンスで泣き、トモコさんのトークショーで泣き、浄化と再生の夜になりました。貴重な夜を創造してくださったトモコさんとケンタロウさんに心から感謝です。私が魂をこめて撮影した写真が日記に採用されて嬉しいな!

投稿者 小川トモコ : 2014年07月19日 09:36

サワさんが客席にいて下さったのが、心強かったです。
ポーも写真に写って喜んでいますよ。彼女が要だそうです。

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