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2010年04月23日(Fri)

シャッター・アイランド 映画

先日、MOVIXにて「シャッター・アイランド」(マーチン・スコセッシ監督)を観ました。

さてこの映画、まるでシャマランの「シックス・センス」の様な謎解き映画として宣伝されてゐます。なんと言っても映画が始まる前に、2本の同じ長さの線を上下に並べ、上の方の線には矢印になる様にその両端に線を加へ、下の方の線にはその逆向きの線(矢印が開いた形)を両端に加へる、すると同じ長さなのに長さが違ふ様にみえる・・・・・・とか、平行線に斜めの線を加へると、この平行線が平行ではない様にみえる・・・・・・とかの、古典的な視覚トリックの映像をみせ、「あなたの脳は騙される!」「登場人物の目線や手の動きなどに注目」「あなたはいつ謎が解けるか?」みたいな事を煽るのです。
う〜む、この煽り自体が引っかけぢゃないのか?と思ったら、案の定その通りで、この映画は別に「シックス・センス」の様な謎解き映画では全然なかったのでした。

そら確かに、最後に謎解きらしきものはあります。が、これは映画の主人公(デカプー)が刑事であり、事件を追いかけていった最後に真相が明かされる、といった事なので、別に普通のことです。映像を使ったトリックなんてありません。といふか、現実と妄想と回想をゴッチャに撮ってゐるので、映像を使ったトリックなんてあり得ない!
もー、訳の分からない宣伝は困るなー。

いや、ね、私も素直なもんだから、ついつい「どこかに映像のトリックが!」と思ひながら、観てしまったんですよ。すると、ですねぇ、色々とをかしな所がありました。例へば、ある人が水を飲み干したはずなのに、次の瞬間にはコップに水が入ってゐた!とか。・・・こ、これは、時間軸の交錯か???などと考へてゐたら、結局なんの関係もなく、これってただ単にいい加減に撮って(編集して)るだけなのではないか?といふ疑惑が強くわいたりしたのです。
それと、なにより、デカプーの眉間の縦じわ!デカプーには、眉間に深く、2本の長さが違ふ縦じわが刻まれてゐたのですが、これが気になって、気になって。もしかして・・・この2本の縦じわは長さが同じなのでは!とか、少しハの字に開いてゐる様にみえるけど、実は平行なのでは!!とか、必死になって観てゐるうちに、映画が終はってしまひました。
うわー、ほとんどストーリー追へなかった・・・。

しかし、まぁ、この様に「シックス・センス」とはまるで違ふ映画ですが、なぜか全体的な雰囲気はシャマランっぽくて、シャマラン好きの私は結構楽しめました。音楽も、いい。ジョン・ケージ、マックス・リッチャー、ブライアン・イーノ・・・と、私好み。映画の最後に流れる、マックス・リッチャーの「On The Nature of Daylight」にダイナ・ワシントンの声を乗せた奴を聴くためにだけでも、映画館に足を運ぶ価値はあると思ひます。

故になかなかにオススメの映画。なので、興味のある方は、是非観に行って下さい。
あ、私のこの文章に騙されたらダメですよー。

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