グッド・バッド・ドゥームズ [映画]
最近観た映画といへば、「グッド・バッド・ウィアード」と「ドゥームズデイ」。
時間もお金もなく(泣)、とても映画なんて行ける様な状態でないにも関はらず、無理して行った2本がこれ。といふ事から、私の趣味が分かってしまひますね。
どちらもとても楽しめました。この生き難い世の中でやっていく勇気をチャージできた、とでも云ひませうか。
さて、この2本。韓国映画とアメリカ映画(でも、監督も舞台も英国)な訳ですが、奇しくも同じ様な映画でした。といふのも、どちらも過去の(B級の)名作を元にして、そこに様々な(B級の)映画からのサンプリングを鏤めて作られた、映画愛に溢れた映画だったのです。ババーン!
「グッド〜」の方は、題名からも分かる様に、「続・夕日のガンマン」が下敷き。で、そこに様々なマカロニ映画からのサンプリングが鏤められてゐます。舞台は第二次世界大戦勃発前夜の満州。そこで、バッドにビョンさま、ウィアードにソン・ガンホ!といふ配役で「続・夕日のガンマン」をやるときけば、もうこれはどんなに無理をしてでも観に行くしかないでせう。
そして、それだけの価値がある傑作に仕上がってゐました。
マツヤマさん曰く、「マカロニに対する愛の全く感じられない『スキヤキウエスタン・ジャンゴ』とは雲泥の差。やはり、愛ですよ」
さうですよね。やはり、“愛”ですよね。生きる勇気を与へてくれるのは。
次に「ドゥームズデイ」ですが、こちらは「ニューヨーク1997」が下敷き。そこに、「マッドマックス2」や「ウォリアーズ」など、その手のエイティーズB級アクション映画からのサンプリングを鏤めての作品。
となれば、使はれる音楽も当然エイティーズのものになる訳で、アダム&ジ・アンツやファイン・ヤング・カニバルズ(あ、今気がついたけれど、これって、シャレだったのか?)、スジバンにフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドまで掛かって、特にラストのカーチェイスのシーンでの「TWO TRIBES」には、思はずズッコケさうになりました。ううむ、なんか凄いなぁ。
とはいへ、主演のローナ・ミトラはバリバリカッコいいし(タバコ吸ふ姿が最高!)、エイティーズB級アクションに対する愛は、実はその手の映画をそこまで愛してゐる訳ではない私をも、素直に楽しませてくれたのです。
ところで、この手の映画で私にとってのベストは何だらうか?と考へてみると、やはり、それは「デス・プルーフ」でせう!
故に、今はタランティーノ最新作の「イングロリアス・バスターズ」が楽しみで楽しみで。
今年の締め、ですね。多分。
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