AS I AM/GIRL TALK [音楽, 歌舞伎]
東京滞在三日目。今日は朝から歌舞伎座の昼の部へ。
で、いきなりですがその感想。「歌舞伎は三日も続けて観るもんぢやない!(とりわけ旅先で)」
……いやー、歌舞伎ッて一公演が長いんですよ。4時間とかあるし。それを三日連続。しかも寝不足・疲れが溜まつた状態での旅先で、となると、もうなんかしんどくてどーでも良くなります。正直、今日は「早く終はらんかな」と思つて観てをりました、はい。
雀右衛門の女五右衛門(『けいせい浜真砂』)や團十郎の鳶頭(『お祭り』)など、目の覚める様な素晴らしいものもありましたけれど、なんか、今はあまり歌舞伎の話はしたくありません。ので、全然関係ない話をしようかと思ひます。
今、これを書きながらアリシア・キーズの新作『As I Am』を聴いてゐるのですが、この作品、各方面から絶賛の嵐を受けてゐる様ですね。確かにアリシアは前作でR&B界のトップに立ち、故にこのアルバムは“最も待たれてゐたR&Bアルバムのひとつ”な訳です。そしてその期待に違はぬ作品でもあるが故の絶賛な訳でせう。私も感心して聴きました。ビートルズみたい…といふのが最初の感想ですが(正確にはビートルズ+70年代ソウルみたい)、“ビートルズみたい”といふのは、要するにそれだけ風格を備へた作品、といふ事ですから、これは一級の作品なのだと思ひます。
とはいへ、私は些か物足りない。風格はあるのですが、なにか前作にあつたオーラが欠けてゐる、といふ気がします。いや、いい作品なんですよ。それは間違ひない。が、なんか優等生過ぎて…こんなにピタッと各所がきまつてゐていいのか。こんなに予想通りの良い出来でいいのか、え、え、ああ〜ん? などと、理不尽な割り切れなさを感じてしまふのです。
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これなら私は、一緒にタワレコで買つたシェイ・アトキンスの新作『Girl Talk』を推したい。シェイ・アトキンスはHタウンの歌姫であり、この作品はペイド・イン・フルといふインディーレーベルからの発売。だから、まー、そらアリシアの作品に較べればB級です。が、ここにはB級、2番手の魅力がタップリ詰まつてゐます。
A級、B級と言ッたッて、それはバジェットの違ひとか、風格の違ひであッて、面白さや作品の良さには関係ありません。つまらんA級作品は掃いて捨てる程あるし、素晴らしいB級作品も山ほどあります(あ、アリシアのは素晴らしいA級作品ですよ、もちろん)。この『Girl Talk』は、素晴らしい、一級の、B級作品です。私はこちらの方が、心ゆくまで楽しめます。自分がB級の人間だからかな?
てな訳で、あー、久しぶりに(歌舞伎ではなく)ライブに行きたいなァー、とか思ふのでした。
Comments
投稿者 sawa : 2008年02月01日 22:21
アリシアの『NO ONE』は大阪ホット100で首位をキープしてるみたいですね!関西人、耳肥えてるのかな。私はその次の『LIKE YOU'LL NEVER SEE ME AGAIN』が大好きで、狂ったようにリピートしてます。↓のPVも胸キュンですので、ぜひご覧になってください。
http://www.youtube.com/watch?v=L-WZG-y2e9k&feature=related
投稿者 店主 : 2008年02月02日 17:03
sawaさん こんにちは
昨日ババさんが、メトロでも「NO ONE」はヘビーローテーションですよ、と言つてました。やはり、流行つてるんですねー。
ビデオ見ました。この男性は・・・コモンですよね?何してるんだ、コモン。一寸笑つてしまひましたー。
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