引ッ越し [etc]
寝てしまひました。2時間ほど。昨夜は徹夜なので、あとせめて10時間ほど寝たかつた。が、朝の8時には、情け容赦なく引ッ越し業者の人たちがやつて来てしまつたのです。
「おはやうございます!」
今日は昨日のことを反省してか、最初から6人体制です。むくつけき男どもが6人、私とトモコがまだ荷詰めをやつてゐるのを尻目に、ガンガンと荷物を運び出していきます。
さて我が大宮の借家は、京都にはありがちなのかもしれませんが、引ッ越し業者泣かせとなつてをります。まづ、入り口が狭いので、ほとんどの家具は窓からの吊り出しとなります(業者の人たちはこの“吊り出し”を“フィッシング”と呼んでをりました)。さらに、家の前の道幅が狭く、トラックが入りません。ので、大型トラックを近くの大通りに停め、小さなトラックで何度も往復して荷物を詰めねばなりません。で、荷物が多いでせう(私の予想通り300箱は優に超えた様です)。大変です。
しかし、我々も大変です。ほとんど寝てないうへに、荷詰め、荷物の指示、引ッ越し作業の監視、など、やらなくてはならない事が多い。相手は6人だがこちらは2人。もう頭が茫然としてきます。そして、そんな感じで茫然としてゐるうちに、事件が発生。我々が、決してなくされない様に手荷物で、と除けておいたポー社長が居なくなつたのです!!!
「こ、ここにあつた赤いヌイグルミ、知りませんか?」
「あ、ボク、入れましたよ」
「ボクも」
「ボクも積み込みました」
「い、いや赤いのはイッパイ居るんですけど、ここにあつた、服を着てたやつです」
「さァ…」
トモコがいくら必死に訴へても、引ッ越し業者の人たちは相手にしてくれません。宝石がなくなつたのならともかく、ヌイグルミくらゐ…、といつた考へなのでせう。全く、若い人間は考へが浅くて困ります。何がその人にとつて大切なのかは、世間的な価値観とはなんら関係ない! トモコは、考への浅い若者たちを相手にする事はやめ、実力行使に出ることにしました。
御池通りに停めてある4トントラックまで、トモコは走りました。幸い(?)、トラックは無人です。トラックの荷台のドアは開いてゐるのですが、関係ない他者の侵入を防ぐ目的で、下半分が閉まつてゐます。さて、どうするか。トモコが周りを見渡すと、丁度電信柱のところにゴミ箱がありました。
はァ!!!
と、気合ひ一発でゴミ箱を踏み台に電信柱によぢ登り、4トントラックの中に飛び込みます。と…、これは後からトモコから聞いたのですが、4トントラックの中ッて、凄く広いらしいんですね。人が住めるくらゐ。で、そこにギッシリと荷物が詰まつてゐる。トモコは必死になつて探したさうなのですが、とてもぢやないけれど奥まで進むのは無理。絶望しながらも荷物を掻き分けてゐると、ふと大量のゴミが積み込まれてゐる事に気がつきました。あれもこれも、捨てると言つておいた奴が積まれてゐる。ホント、他人の話を聞いてないなァー! と、頭に血が登つたトモコは、そこにあるゴミ箱を外に出し始めました。丁度そこに帰つて来た引ッ越し業者の人が驚いて、
「お、お客さん、何をしてるんですか!」
「うるさい! 社長を出せ!」
……と、まァ、そんなこんなで何とか引ッ越しは終はりました。今日はさすがにその後にオパールに行つたのですが、寝不足と疲れでフラフラです。これで明日も朝の9時から荷解きで人が来るのかー、と思ふとウンザリです。寝たい。休みたい。
ちなみに、もちろん社長は無事でした。
Comments
投稿者 じゅり : 2007年08月10日 13:46
しゃっちょうさん、ご無事でよかったですね。
拉致・監禁されたかも・・・
と、最近のこの暑さのせいで
すっかり緊張感を無くしていた私は
久々にドキドキハラハラしました。
お引越しはホント大変です。
おカラダ気をつけてください。
引越しマニアより。
投稿者 トモコ : 2007年08月11日 19:34
じゅりさん、ありがとうございます。
他のものは無くされましたが、社長は無事でした。
諸々で今回本当にくたびれました。
もうこんな引っ越しはしたくない!という気持ちでいっぱいです。
マニアへの道は遠いです。
またオパールへ、お越し下さいー。
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