２月６日〜２月１１日 ［etc］
ホドロフスキー新聞
アップリンクから「ホドロフスキー新聞 VOL 1」が届きました。今年はホドロフスキーの２３年振りの新作映画「リアリティーのダンス」が公開されるし、本人も来日するとの事で、ホドロフスキーイヤーだ！！！と一部で盛り上がってゐるのです。むろん、オパールもその一部。なんと言ってもトモコが使ってゐるタロットはホドロフスキーの復刻したマルセイユタロットですからねー。さう、ホドロフスキーは映画監督やBDの原作者のみならず、演劇人でパフォーマーでアーティストでタロット研究家でサイコマジックの創始者、といふ、まぁ、一言で言へば現代の魔術師なのです。
ええー、ほんとー？？と思った方は、まづこのホドロフスキー新聞を読んで下さい。オパールにて配布してまーす。
ピンドラ
「まどマギ」でアニメの恐ろしさを垣間みてしまった我々（私とトモコ）は、恐る恐る（嬉々として？）、次なる深淵に足を踏み入れてしまひました。「輪るピングドラム」。全２４話。「まどマギ」が全１２話なので、その倍の長さがあるといふ事で、うーむ、長ーい！と感じてしまったのは、普段は映画しか観ないからでせう。しかし、先日やっと観終はった訳ですが、めっちゃ面白かった！最後はちょい「まどマギ」を思はせるエンディングで、とても感動致しました。やー、アニメって凄いですね。確かに、今や日本文化で世界に誇れるのって、アニメしかないのかもしれない・・・と思はされるものがありました。
「ピンドラ」もある意味、「まどマギ」並に予測不能の展開をする作品なので、ネタバレを防ぐため、感想はこの日記の最後に改めて書きます。
プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの勇姿！
やくしまるえつこ
で、この「ピンドラ」、またしても音楽が良くて・・・。オープニングテーマは「ノルニル」「少年よ我に帰れ」の２曲で、歌はやくしまるえつこメトロオーケストラ。これ、凄くいい。やくしまるえつこって、相対性理論の人だよね？といふ事で、わざわざ相対性理論のCDも購入して聴きました。
なるほど。やくしまるえつこの書く歌詞と彼女のボーカルによって突出した個性はありますが、音自体は割と普通のギターポップです。スミスあたりを彷彿とさせる・・・。いや、スミスファンだった私には全然オッケーです。いいバンドだと思ひます。
でも、私は「ノルニル」や「少年よ我に帰れ」の方が好きかな。やくしまるえつこのボーカルも、さらにトリッキーにテクニカルになって素晴らしい。
むむむー、アニソン恐るべし。
スノーピアサー
ポン・ジュノ監督の新作「スノーピアサー」をMOVIXにて観ました。期待通りの良作。緊迫感溢れるアクションの連続の中に、そこはかとなくユーモアが漂ってゐて、さすがポン・ジュノ！うまい！と、しびれます。美術もいいし、構図も相変はらずカッコいい。なんつってもソン・ガンホ＆コ・アソンの「グエムル」コンビが素晴らし過ぎる！完全に主役のクリス・エヴァンスを喰ってゐました。クリス・エヴァンスって、キャップだよね・・・。
あ、「オンリーラヴァーズ・・・」で（私の中では）ミソつけたティルダ・スウィントンも、今回は良かったです。
今月のオススメ映画。
ピンドラ・ちょびっとネタばれあり
実は見終ったばっかりで、まだ自分の中で未消化なんだけど、忘れない様にいくつかメモとして書いておかうかと。さっきも書いた様に、ラストが「まどマギ」を思はせる・・・といふ事で、色々考へてゐたら、「まどマギ」との共通点がゾロゾロ出て来た。まづ、どちらも魔法に関する映画だといふこと。で、革命集団ピングフォースが“呪ひ”のメタファーとして出て来るんだけど、これ“魔女”だよね。ピングフォースも、最初は世の中を良くするんだ！といふ所から始まってる団体のはずなので、それがテロリスト集団へと堕するのは、希望と絶望の相転移。それを止めるのが、モモカの魔法。モモカとまどか。名前も似てる。髪の毛がどちらもピンク色。モモカの魔法は“運命の乗り換へ”、まどかの魔法は“世界の書き換へ”・・・。
あ、別に私は「ピンドラ」が「まどマギ」の影響を受けてる、とか言ひたい訳ではないよ。どちらも似た様な問題意識、世界把握をしてゐる、そしてそれは鋭い、と言ひたい訳で。例へば、悪は善の中から生まれる、といふ認識とか。
「ピンドラ」は“呪ひ”に関して深く突っ込んでゐる。それは親から子へ、死者から生者へと、呪縛として働く。そしてそれは“負債”として現れる。この“負債としての呪ひ”を解くもの、それは“分かち合ひ”である。
・・・あああ、書いてると切りがない。今回はこのへんで。
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