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2013年09月20日(Fri)

ROLLY 音楽

ただいまROLLYの生誕50周年記念ライブツアーが行はれてゐます。

私は以前からROLLYのキャラクターには大いに惹かれてゐましたが、その音楽にはあまり興味が持てませんでした。加藤ひさしとユニットを組んだ時に、ライブで一度観てるはずですが、まぁ、なるほど、って感じで。むろん、“すかんち”もソロもほとんど聴いてゐません。
そんな私ですが、ここ何年かで急激にROLLYに対する興味がアップしました。それは、またしても音楽とは関係ないのですが・・・、彼のルックス故です。

私にとって“すかんち”は、はっきり言ってもさいバンドでした。ルックスが悪すぎる。私は、ロックバンドにとってルックスは非常に重要と考へますので、当然の事ながら“すかんち”には興味が持てません。ソロになってからも、なんかビジュアル系みたいで・・・パッとしない。
ところがですねぇ、ここ数年、いや5〜6年なのかな?別に追ひかけてゐた訳ではないので正確な時期は分からないのですが、ROLLYのルックスがえらく良くなってきた!と感じ出したのです。
トモコが思ひ立ってROLLYの画像を拾って年代順に観たところ、どうも歳をとるにつれてルックスが良くなってゐる様にみえる。うーむ。これは凄いのでは?
アンチエイジング・・・といふ言葉を思ひ浮かべる人も居るでせう。が、これは違ふ。アンチエイジングは、例へば郷ひろみみたいな、若い時にカッコ良かった人が、いつまでたってもカッコいいまま老けない、といふのを指します。
ROLLYの場合は、本人の談が正しいなら、子供の時は肥満児で醜かったらしいので、その頃からずうっと美しくなり続けてきた、といふ事になります。
これはアンチエイジングではない。これは・・・「無限成長」だ!!!と、無限成長論者の私は興奮したのです。
その事も確かめるべく、私とトモコはROLLYのライブに行って参りました。

と言っても、ロックのライブではなく、ROLLYがクラシックやポピュラーソングの名曲に勝手な日本語歌詞をつけて歌ふ・・・といふレビューみたいなやつです。従へてゐる楽器も、バイオリンにピアノ、ベースにドラム、といった編成です。
場所は狭いライブハウスだったので、前から2列目に座った私とトモコはじっくりROLLYを観察する事ができました。すると・・・うむ、これは本物だ。修正でも幻でもなく、50歳を迎へた一人の美しい男がそこに、居る。
トモコなど、ROLLYから白い光が発してゐるのまで見えたさうです。これはもちろん、映画「ズーランダー」におけるズーランダーの必殺決め顔“マグナム”によって発せられる白光です。その美しさによって、悪を滅ぼし、人々に幸せを与へる白光。

ライブの内容も良くて、ZEP風の「サマータイム」や、ウリ・ジョン・ロート風(?)の「運命」、スコーピオンズバーションの「荒城の月」など、とにかく楽しい。時間もたっぷり3時間15分。しかも一切だれる事なくあっといふ間でした。これはもしかして、音楽的にも昔からずうっと向上し続けてゐるのでは・・・とか、書くとファンの方に怒られますね。すんません。

ROLLYは50歳になった挨拶を次の様に述べました。
「50歳になったら分かった事があります。それは、40代なんて洟垂れや!といふこと。男は50歳からや!・・・しかし、60になったら、同じ事を思ふんでせうな。50代なんて洟垂れ!・・・で、70になったら60代が洟垂れで、80になったら・・・90になったら・・・このまま一生洟垂れで居たいROLLYで御座居ます。」
うーむ、これぞ正に「無限成長」論を体現した言葉です。私が無限成長者として最重要の一人に考へてゐる人物に、葛飾北斎がゐます。北斎は90歳で亡くなったのですが、死の直前、「あと10年!・・・いや5年でもいいから生きてゐたい。さうすれば本物の画家になれるのに」と嘆息したと言ひます。つまり、北斎は一生成長し続け、その結果死ぬまで洟垂れであったといふ事です。奇しくもROLLYは北斎と同じ信念を吐露した事になります。これぞ、無限成長。
さういへば、北斎も「卍」と号してゐました。ROLLYもTHE 卍といふバンドを現在はやってゐます。といふ事は・・・

次はTHE 卍のライブに行かねばなりません。

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