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2013年04月09日(Tue)

The Next Day 音楽

中古レコード屋でジェス・フランコのサントラ集をみつけて購入し、聞きまくってゐたら、当のジェス・フランコの訃報が飛び込んできたり、中古本屋でイアン・バンクスの「蜂工場」を2冊も続けて発見し(250円也)、まぁ、誰かにあげたらいいか、これ今や手に入らないみたいだし、と購入したら、当のイアン・バンクスが末期癌で危ないらしい・・・との報がもたらされたりして、時代は過ぎて行ってるんだなぁ、との感を深くしてゐる昨今ですが、さういへばデヴィッド・ボウイが10年振りのアルバム「The Next Day」を発表し、話題になってるみたいです。

デヴィッド・ボウイといへば、私が青春を捧げたアーティストのひとり。とはいへ、15年以上前にロックと縁を切ってゐる身なので、最近の彼が10年間も沈黙してゐたとはちっとも知りませんでした。まぁ、興味もないしね。その彼が10年振りの復活・・・つーても、ふーん、がんばってるんだねー、で軽くスルーしさうなもんですが、なにせ私は昨年末から密かにロック熱が再燃してるのではないか?ドクタージョンの新作もメッチャ良かったぞ!といった事情もあり、思はず購入してしまったのです。

・・・が、こりゃダメやん!世間ではなぜかかなりの好評を持って迎へらてゐる様なのですが、全く理解できない。みんなホントにこれがいいと思って誉めてるのかな?
そりゃ出来が悪いとは言はんよ。結構良く出来てゐる、とは思ふ。けど、決定的にサムシングが欠如してゐる。「ヒーローズ」を使ったジャケットや、プロデューサーがトニー・ヴィスコンティである事などから、ベルリン三部作との関係が言はれてゐるみたいだけど、私にとっては「レッツダンス」以降のデヴィッド・ボウイだ。つまり、サムシングを喪失してしまったボウイ。
実は私は「レッツダンス」以降がリアルタイムなので、それ以降のボウイを、つまりは自分にとってのリアルタイムなボウイを、なんとか肯定しようと足掻いてゐたのが青春時代だったのです・・・。しかし、今になって思ふのは、やはりボウイはあの時点で終はったのだ、といふこと。大人のロック、を目指したのかもしれない。そして、それには成功したのかもしれない。だけど、それが何だといふのだらう。物わかりが良くて、安心して楽しめる、高品質のロック。だけど、我々をこの世の埒外に連れ去るサムシングが欠片ほどもない。そんな音楽を必要とする人々は居るだらうけど、私には用がありません。
思ふに、ボウイは中途半端に頭がいいんだよね。つまり、バカになれる程は頭が良くないといふこと。70年代のボウイはクスリで頭やられてたから、あそこまでの作品が作れたんぢゃないか、とは私の説。次に期待できるのは・・・惚けた時か。
さらば、デヴィッド・ボウイ。老人力が開花する時まで、アウスビーダーツェーン。

個人的には、ジャスティン・ティンバレークの極上のポップスを聴いてる方が100倍いいですね。

ビデオはちょっと面白い。ティルダ・スウィントンが出てるしね!

ジャスティンのバカっぽさはいいよなぁ、素晴らしくかっこいいよ。

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