辿り着いた所 [音楽]
この間、WORKSHOP RECORDSに行って、ナエムラさんとグダグダ喋ってゐると、常連さんらしき老紳士(?)が手に大量のCDを持ってやって来たので、私はナエムラさんから離れ、レコード箱をゴソゴソやってゐたら、突然、店内にゴショゴショとスペイン語らしきものが流れ、続いてAKWIDの「NO HAY MANERA」が大音量で流れ始めたのでビックリして、思はず声をあげさうになりました。(「オラレー!」)
件の老紳士の方をみると、ナエムラさんとなにやらチカーノラップについて熱く語ってゐる模様。私も一時期とはいへ、チカーノラップに身も心も持っていかれた事があった人間。凄ーく気になったのですが、あまりジロジロ見るのは失礼なので、目の前のレコード箱に集中する事にしました。
で、その人が帰った後、ナエムラさんに「いやー、あの人、チカーノラップのファンなんですか?結構、歳とってみえたけど・・・。なんか凄いですねぇ」と言ったら、「ああ、あの人、中*****の弟さんなんですよ」といふ答へが返ってきたので、今度は本当に「ひえー!」と声をあげてしまひましたー。
ナエムラさんによると、件の弟さんはフリージャズから純邦楽まで、凄いレコードコレクションの持ち主との事。んで、そんな風に世の中の音楽を聴き尽くした後に辿り着いたのが、なんと!チカーノラップと日本語ラップ、といふ話。う〜ん、なんか、とてもいい話の様な気がします。
先程も書いた様に、私も一時期はチカーノラップにどっぷりでした。が、やはりなんといふか、チカーノラップってどれもこれも同じ、といふか、そのスタイルが独自過ぎて、ある時、食傷気味になってしまって、買ふのをやめてしまったのです。いや、聴けば絶対にいいのは分かってゐるのですが、そんなものより、聴けば下らないかもしれないけれど、何か新しいものを聴きたい。となりまして。
まぁ、ノーザンソウルからもさうやって離れていったので、未だにコレクションを続けてゐるかつてのノーザン仲間たちには畏敬の念を覚えます。これは多分、私にはマニア気質が欠けてゐる、といふ事でせう。例へば、ルーツレゲエとかも、部外者の私にはどれもこれも似た様なものに思へるのですが、さういったものには強固なコレクターが居ます。マニア気質、コレクター気質、といふものは、なにかひとつのスタイルをあくまで執念深く磨き上げ、磨き上げ、完璧=普遍=真理を目指す事なのかもしれません。私は・・・喰ひ散らかし組だな。ははは。
とはいへ、喰ひ散らかし組には喰ひ散らかし組の矜持がある。・・・のですが、私は胃腸が弱いので、それが最大の弱点ではあります・・・。
辿り着いたのはチカーノラップと日本語ラップ。とは、心が暖まる話だなー。
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