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2011年01月24日(Mon)

海老初め 歌舞伎

もしかしたら1月(の前半)が1年で一番忙しいかもしれない、祇園移転後のオパール。正月〜十日戎と、新年早々たくさんのお客さんに御来店いただき、まことに感謝の念にたへない訳ですが、その様にたくさん来ていただいたお客さま方を見てゐると、あるひとつの特徴に気がつきました。
この時期、やはり何人かのグループで来店される方が多いのですが、その中に坊主或は短髪で、些か彫りが深いといふか、目がギョロリとした男性が居ると(何故かさういった人は結構居る)、グループの他の人たちから「エビゾー!」と呼ばれてゐる、といふ事です。ほんと、この正月に何人のエビゾーを見た事か。昨年末の事件以来の海老蔵人気を証明するものでせう。やはり今年は海老蔵にとって飛躍の年になるのかもしれません。
さういへば先日、文楽に行ったのですが、その劇中、人形が灰のはいった器を酒にみたてて飲むふりをし、頭を叩かれる、といふ場面があったのですが、その叩かれた人形が「成田屋〜、エビゾー!」と叫んでをりました。なんと、文楽界にも海老蔵ブームが!・・・海老蔵、恐るべし、です。

そして某日、紋付袴で些かきこしめしたテラダさんが久々に来店してくれました。舞台の大道具関係で働いてゐるテラダさんは「成田屋の若旦那のおかげで、えらい振り回されてるわー」と言ってをりました。そのテラダさんの話し。
「にしても、テレビ騒ぎ過ぎやろ。あの程度の事で騒ぐのはをかしい。あんなん、20年前やったら、何の問題もなく顔見世でてたやろ、海老蔵。私が若い頃なんか、歌舞伎役者、よく木屋町で喧嘩して顔に痣つくっても、化粧で隠して舞台に出とったで。塗ったらわからんやん。まー、飲み過ぎ・騒ぎ過ぎで声潰れてるのに、出てる奴も居ったけど」
確かに、了見が狭いといふか、度量がないといふか、せせこましくつまらない世の中になってきたなぁ、と思ひます。もっと、かう、ドーンと何か、いかないですかねぇ。どーんと。

今、歌舞伎ファンの間では、歌舞伎座の呪ひ、といふ事が囁かれてゐます。昨年の海老蔵事件を皮切りに、歌舞伎界は災難続き。富十郎が亡くなったり、芝翫が倒れたり、勘三郎が倒れたり、藤十郎が元気だったり、愛之助が倒れたり・・・(あ、冗談ですよ。藤十郎さん、ごめんなさーい)。歌舞伎座公演の代はりに行はれてゐるとおぼしき新橋演舞場公演も好調とは言ひ難い様だし・・・、これはやはり、取り壊された歌舞伎座の呪ひではないのか、と。呪ひか。ま、呪ひでも何でもいいから、もっと、かう、どーんといかんかねぇ。どーんと。

全員にどーん、前人未到!・・・とは、韻踏合組合の10周年記念曲「前人未到」における、みんちゃんのバース。やはり、全員にどーん!して、前人未到!の境地までいきたいもんです。

本年の抱負でした。

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