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2009年07月14日(Tue)

NINAGAWA十二夜 歌舞伎

松竹座に「NINAGAWA十二夜」を観に行きました。
本当は歌舞伎座に「海神別荘」を観に行きたかったんだけれど、お金も時間もなくて断念。(ああ、来月の「石川五右衛門」も行けないだらうなァ)
で、その代はりに、と言へば失礼だけれども、安いチケットも手に入った事だし、蜷川幸雄の劇も観た事がないし、気晴らしに行ってみるかー、といふ事で行ってまいりました。
(と、ここまで書いてフッと思ひ出したのですが、その昔、蜷川の「身毒丸」を観た事がある様な・・・。あまり、覚えてゐない・・・)

この様に、非常に軽い気持ちで行った「NINAGAWA十二夜」ですが、これがなんと、メッチャ面白かったのです!ババーン!!

バロックとオリエンタリズムがゴッチャになった様な舞台装置も素敵ですし、早替はりや廻り舞台などの歌舞伎式ケレンも良いアクセント、恋の理不尽とバカバカしさを描いたシェークスピアの戯曲もバッチリで、何より、とりあへずは“歌舞伎”である、といふのが良かった。これが、現代劇式に朗々とセリフを喋られたんでは、興ざめしてしまひますから。
歌舞伎には圧倒的なスタイル=型がある。その強みを、まざまざとみせつけられた感じです。

そして、市川亀治郎。すでに各所で絶賛状態なので、今さら私がここで書くのも気恥ずかしいのですが、ーーー素晴らしかった!完全に、菊五郎や菊之助を喰ってしまって、ひとりで客席を掴んでをりました。
私の隣の席のをばちゃんも、「もー、亀治郎さん、やりすぎー!」と叫びながら悶絶してをりましたが、私も「そら、あんたもや」と思ひつつ、「でも、わかる、わかるよその気持ち!!!」と、内心密かにをばちゃんに同感してゐた程です。
亀治郎、恐るべし。歌舞伎の舞台も、是非ともチェックせねば。・・・オモダカヤァー!

これからは、海老だけでなく亀も追ひかけなくてはならないのか、と、嬉しいやら気が沈むやらで、大変です。とりあへず、東京には当分行けさうにないからなぁ・・・・・・。

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