京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal：Home

私とトモコもお供をしたのですが、なんと言っても殺人的な人ごみ！しかも祖母は９５歳でして、杖またはコロコロ（よくお年寄りの人がそれに寄りかかって歩いてゐる、車輪つき買ひ物バックみたいなやつです）がなければ満足に歩けません。その様な状態での紅葉狩りでしたので、それはまー、そこそこ大変ではありました。
それでも、八瀬の方まで行って、瑠璃光院といふ所の紅葉を愛で（ここがまた、階段の多い所で・・・泣きました）、帰りに料亭にてご飯を食べてから家路についた、といふ次第で、祖母も大いに喜んでくれてゐた様であり、よかったよかった、といふ所でせうか。
ところで祖母と一緒に紅葉の名所を巡ってゐると、何人かの人たちから声をかけられました。

「おばあちゃん、元気やね！」

「おいくつ？・・・９５歳！それは大したもんやねー」

といった具合。
なるほど、９５歳で紅葉を観て廻るのは、世間的には大した事なのかもしれません。日本は今や超高齢社会であり、１００歳以上の超高齢者（センテナリアン）の方々も数万人ゐるとの事ですが、それらの方々が皆が皆、元気に生活してをられるのかどうかは分かりません。やはり、年をとり、かつ元気でゐる事ができるのが尊いのでせう。
私も上寿を目指すものとして、常に健康には留意せねば、と自戒したのでした。運動しようーっと。

そんな事があってから数日後。私とトモコは、知る人ぞ知る京都の老舗洋食店「コロナ」に行きました。前から気にはなってゐたのですが、なぜかいつも店の前を通り過ぎてしまってゐたのです。それが、なにに誘はれたのか、つい、フラッと入ってしまったのですね。
「コロナ」は戦前は大阪の方でやってゐた様ですが、戦後に京都にやってきて、以来６０年、京都の変遷をみてこられたお店です。小さなお店でして、店主の方がひとりで料理を作られてゐます。・・・と、いふ事は、店主さんの年齢は・・・

「９３歳」

との事です。凄い！

やー、やはり９３歳になっても仕事をして、自分で銭を稼ぎ、自分で生活する。といふのは素晴らしい事ですね。これぞリバタリ。クリエイティブ・パワーが長寿の秘訣、といふ訳でせう。
私もかうありたい、と強く思ったのでした。