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2006年11月11日(Sat)

中村さん 憂国

 ババさん来店。

「いやー、『オトシモノ』なんて薦めてスミマセン! まだ予告編しか観てない段階で、是非『あへこは』に! と、思つてしまつたんですねー、ハッハッハ!」

 いえいえ、全然怖くなかつたのでオッケーですよ。それに、たまにはああいふ映画も観ておかないと。それより、私は沢尻エリカがチットも良くなかつたのがショックでした。

「それは映画のせゐですよ。今、『手紙』といふ映画にも沢尻エリカは出てるんですけど、その沢尻エリカは良かつたですよ!」

 さうですか。

「ところで先日、中村哲さんといふ方の講演に行つてきたんですけど、知つてますか?」

 いえ、知りません。

「お医者さんなんですけどね、アフガニスタンで井戸を掘りまくつてる人なんです。もともと癩病の治療でアフガニスタンに行つてたんですが、水が悪いから病気が蔓延する! きれいな水が必要だ! と、なつて、井戸を掘りまくつてるんです。もう1000以上掘つたらしいですよ」

 へえー、偉い人もゐるもんですねー。

「さうなんです。偉いんですよ。で、その人の講演会に行つてきたんですけどね、非常に面白かつたですよ。」

 ほう、たとへば?

「うーん、今、どうやらアフガニスタンでタリバンが復活してきてるさうなんです。タリバンは、アメリカからテロ組織まがいの狂信者集団みたいに言はれてますが、実はアフガニスタンでは民衆に圧倒的に支持されてるんですよ。タリバンのおかげで、やつとアフガニスタンに平和がきた。そのタリバンがアメリカに潰されたせゐで、またアフガニスタンはボロボロだ、と」

 あ、さうらしいですね。タリバンは基本は真面目なイスラム神学生ですもんね。真面目な分、戒律には厳しいですけど。

「ええ、でもアフガニスタンの人たちは、ほとんどが真面目なイスラム教徒なんです。都会のごく一部の上流階級やインテリたちが、タリバンを嫌つてるんですよ。彼らは西洋かぶれしてますから。でも、海外には彼らの声しか届かないんです」

 はは、どの国でも同じですねー。インテリといふのは、常に国民文化の裏切り者なのだ! ドドーン! なんてね。

「で、日本はとても尊敬されてるさうですよ。何故なら、まづ日本は日露戦争に勝つた! つまり白人に勝つた(近代で)初めてのアジア人だといふこと。次に、アメリカ本土を攻撃した(ハワイのことですけど)唯一の国だといふこと。さらに、日本は戦争に負けてボロボロになつたのに、そこから奇跡の大復興を遂げ、それでゐて他国に侵略しなかつた! …彼らの意識では、大国・強国といふのは他国を侵略するもんなんですね。アメリカとか。で、日本は偉い! と。中村さんは、アフガニスタンで山賊に捕まつたりしてるんですが、日本人と分かつたら、すごく優遇されて解放されたりしてるさうです」

 う〜ん、アフガニスタンの人たちに、現在の日本の姿は見せたくないですねー。

「でも、最近はアメリカに引ッ付いてイラクとかに自衛隊が行つてますから、評判は徐々に落ちてきてるさうです」

 むむむー、バレてますねー。

「中村哲さん、結構本とかも書いてるんで、良かつたら読んで下さいよ。オススメ!」

 はい、わかりましたー。

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