ナズ&ダミアン来日公演 [音楽]
ナズとダミアンが、“ブラック・ディアスポラ”をテーマにしたコラボ作品「Distant Relatives」をドロップしたのが昨年。“ブラック・ディアスポラ”と言ふのは、アフリカから奴隷として世界中に黒人たちが売られ、散らばったことを指し、現在の黒人文化の基底にある概念です。そのハーコーな御題を掲げ、アフリカからアメリカに連れてこられた黒人の子孫であり、ヒップホップ界のゴッズサン(神の子)であるナズと、アフリカからジャマイカに連れてこられた黒人の子孫であり、ボブ・マーリーの末っ子、父と同じくラスタであるダミアン・マーリ−がひとつの作品を造り上げたのだから、これは大いに話題になったものでした。
その二人が、なんと来日公演をする!といふので、ホンマかいなー、それぞれピンで来ても絶対に行くのに、二人で来るなんて贅沢すぎるやん!と思ひつつ、でも直前になって来日中止!なんて事はよくある事なので油断できん、などと呟きながらもしっかり店を休んで、トモコとふたり、2月23日大阪はIMPホールに乗り込んで参りましたー。
いやー、これがまた素晴らしいライブで。まづ、バンド編成だといふのが嬉しい。ヒップホップだと、DJだけ、なんて事も多いですから。ダミアンのバンドの様ですが、ラスタの旗を振るだけの係の人も居り、激しく踊りまくる太ったコーラスのお姉さんも二人居り、それだけでも楽しい。実をいふと、音があまり良くなかったのですが、まー、それを補って余りあるナズとダミアンのパフォーマンスの素晴らしさ。なんつっても、ダミアンがカッコいい!
長いドレッドロックをひとつに束ね、表情豊かに、時に歌ひ、時にトースティングする。ライターの火をつけさせる演出も懐かしいし、叩き合はせる手も、振り上げる手も、なぜか異様にスピード感があって、私もトモコも思はず笑ってしまひました。可愛いんですねー。
で、ナズはどうなのか。ナズは・・・、さすがダミアンに較べると・・・、ボテっとオッチャン、といふ感は否めません(5歳ほど年上になるのか)。背丈は同じくらゐなのですが、顔の大きさが・・・遠近感が狂ふ感じです。遠い親戚だなぁ。
にしても、ナズだからな。ヒップホップファンなら一度は観ておきたいナズ。私、ナズみたの初めてですから、やはり興奮しましたよ。しかも、ナズ、ダミアンとも、それぞれのソロタイムがあって、ナズが「if i ruled the world」「HATE ME NOW」「GOT UR SELF A・・・」「ONE MIKE」「MADE YOU LOOK」「HIPHOP IS DEAD」・・・等々の名曲を釣瓶打ちに繰り出すと、もー、おおぉー!と、大いに感動しました。嬉しい。(あれ?ファーストから一曲もやってないんと違ふかな?・・・う〜ん、すでに記憶が曖昧だぁ)
予め、ライブは21時20分に終了!と大々的に告知されてゐたのですが、大いに盛り上がって、終はったのは21時50分。アンコールもしっかりやって、ラストはボブ・マーリーの「COULD YOU BE LOVED」。非常に満足度の高いライブでした。
我々は京橋駅前の居酒屋で酒を飲んで、そのまま帰ったのですが、実はアフターパーティーもあった様で、ところは某クラブ某レゲエパーティー。ダミアンが歌ふ、歌ふで、大盛り上がりしたらしく、今はツイッターがあるので、そこに居た様々な人たちが「ヤバい、ヤバい」と呟き、我々もそれを知る事ができました。やー、便利なんやらなんなんやら。
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