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2009年12月09日(Wed)

「イングロ」と「M」 映画

どーでもいい事を思ひついたので、書き留めて置かうと思ふ。

先日観たタランティーノの新作「イングロリアス・バスターズ」は、フリッツ・ラング監督の「M」を意識してゐるのではないか、と、ふと思った訳です。
「M」は、児童連続殺人犯を描いた作品なのだけれど、まるで犯人が被害者の様に描かれてゐる、といふ点で異色な傑作となってゐます。犯行の様子が全く描かれず(女の子を連れて歩いてゐるシーンくらゐ)、その他は、犯人がひたすらギャング達による自警団に追ひかけられ、追ひつめられ、捕まり、罵詈雑言を浴びせられ、あわや殺される!といふ所で警察に助けられる(?)・・・といふ、情報なしに映像だけ観てゐたら、まるで犯人のピーター・ローレが被害者としか思へない作品なのです。
で、「イングロリアス・バスターズ」ですが、これも、歴史の知識皆無で観たら、ナチスが被害者で、バスターズの方が加害者、極悪ごろつき集団、悪者、に見えてしまふ様に撮ってある、と。
ま、これだけなら単なるこじつけの様ですが、でも、ねぇ、タランティーノって、ピーター・ローレ、好きでせう(多分)。
確かオムニバス映画「フォールームス」で、自らの作品は、スティーブ・マックイーンとピーター・ローレの「リオから来た男」ごっこをする話を撮ってゐたはず。と、いふ事は・・・・・・って、やはり、これも単なるこじつけか。

それにしても、どーでもいい話だな。

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