シスコの楽しみ方 [旅行]
なんだかシスコの話が中途半端で終はってをり、些か居心地が悪いので、ここでパッとまとめの話をしてしまって、シスコの話は終はりにしたいと思ひます。
とりあへず結論としては、シスコは良い所だからみなさんも行って損はないですよー、といふ事なんですが、なんでこんな事をいふかと申しますと、実はシスコ、日本人にあまり人気がないみたいなんですね。驚くべき事に、シスコにいた約2週間で、我々はひとりの日本人にも会はなかったんです。日本語による現地ツアーに何度か参加したので、さすがにその時は日本人に会ひましたが、それ以外ではゼロ。ヨーロッパやアジアなら、そんな事はあり得ないでせう。
どうも日本人は、アメリカ西海岸に行くならロスの方に行くみたいなんです。ま、デズニーランドやハリウッドや、ロス疑惑とか、分かりやすいからですかね。翻って、確かにシスコは分かりにくいかもしれません。観光名所といっても、ゴールデンゲイトブリッジとかアルカトラズ島とかツインピークスとか、個人的には面白いと思ふんだけど、一般受けはイマイチ弱いか。う〜む。これではみんな、行かないかなー。
では、私なりに考へた、シスコの楽しみ方を述べてみませう。
なんといってもシスコは、街を楽しむ事です!ババーン!!!
一週間ほど腰を据ゑて、のんびりと街を楽しむ。これに尽きると思ふのです。まづ、食べ物がおいしい。ワインが街に溢れてゐる。そして街が美しい。この美しさ、といふのは、いはゆる自然の美しさではなく、街としての美しさです。「ブリット」や「ダーティーハリー」の美しさ、といふか。カラッと晴れた快楽性がある。それらに浸ること。
では、私の気に入った地区を具体的に述べてみませう。
まづはカストロ〜ミッション地区。カストロ地区は、世界に名だたるゲイの街です。ゲイの人たちを象徴するレインボーフラッグが街中に翻り、あちらにもこちらにも、ゲイピープルのカップルが歩いてゐます。この街の良い所は、なんと言ってもオシャレな店が多い事です。はっきり言って、シスコの中心部は結構ダサイんですよ。COACHが幅を効かせてゐる所ですから、そのダサさ、推して知るべし。が、カストロに来ると、グッとオシャレになります。さすがゲイの街、と言った所でせうか。ショップにしても、カフェにしても、洒落た所に行きたかったら、まづ足を伸ばす所でせう。
そのカストロに隣接してゐるのがミッション地区。ここはヒスパニック系の人たちが多い所です。私的には、ここの魅力はなんといってもグラフィティです!ヒップホップの4大要素のひとつであるグラフィティが、マヤ・アステカなどの壁画の伝統を継いだものであり、故に主にヒスパニック系の人たちによって(最初は)牽引されてきた、といふのはすでに御存知ですよね?よって、ヒスパニック系の人たちの街にはグラフティが多い、と聞いてゐたのですが・・・・・・確かに。素晴らしいグラフィティがたくさんありました。かういふのを観るのは、無上の喜びですねー。
お次はノースビーチ地区。いはゆるイタリア人街です。典型的なカフェが至る所にあって、そこでカプチーノを飲むのは楽しいものです。イタリア語も耳に心地よい。さらに、この辺りはビートの発祥地でもありまして、シティライツ書店やカフェ・トリエステ、ビート博物館、などがあります。別段私はビートにそれほど興味はないんですが、カウンターカルチャーのひとつの発祥地をみておくのは、なかなかに意義深い事だとは思ひます。「ON THE ROAD」や「HOWL」を知らなかったら話にならないでせう?
カフェ・トリエステ 後から知ったんですが、ここには「ゴッドファーザー」の脚本を書いてゐる(もちろんここで)コッポラの写真があったさうです。
さういった意味で、ヘイトアシュベリー地区も行って損はないかもしれません。いふまでもなく、ここはヒッピー発祥の地です。ヒッピーには、どちらかといふとマイナス評価の私ですが、それでもやはり一度は見ておかないと、といふ気持ちはありました。なんだかんだ言っても、我々(日本で多少なりともサブカルチャーに興味を持つもの)はここらを発祥地のひとつとする、カウンターカルチャーの圧倒的な影響下にある訳で、それを無視する訳にはいきません。さういった意味で、ね。
まー、かなり形骸化してゐる、といふ印象を持ちましたが、至る所にオバマの絵が描いてあるのが印象的ではありました。分かりやすい。あと、ショボイドラッグディーラーとか。
ここらで次回に続く、といたしませう。
Comments
投稿者 power : 2008年11月20日 01:17
>一週間ほど腰を据ゑて、のんびりと街を楽しむ。これに尽きると思ふのです。
同意します。ああ、私もシスコ行きたい! シスコのイタリア人街にも言ってみたい!
なにを隠そう、私、アメリカで一番好きなのはシスコの街なんです。
投稿者 店主 : 2008年11月20日 02:41
おお!ここにもシスコ好きがひとり。ババーン!
・・・バスにも地下鉄にも自転車ごと乗ることのできるシスコは、正にpowerくん向きかもしれませんね。
私もイタリアには、また行ってみたいです。特に南のほう。そしてイタリアのアメリカ人街にも行ってみた・・・くはないかな、別に。そもそもそんなものないか。
投稿者 power : 2008年11月20日 07:54
イタリアにはアメリカ人街は無いでしょうねえ。ババーン!
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