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2006年07月03日(Mon)

Tシャツ出来 Online Shop

 緊急速報ニュース! 遂にオパールの新しいTシャツが完成いたしましたー!

 今回はなんと2種類。暴挙だ! といふ声が聞こえないでもないですが、ま、そこらへんは無視して、早速Tシャツの説明に入りたいと思ひます。

 まづは一つ目。なぜ今までなかつたのか? オパール初のメッセージTシャツ、名付けて「リバタリ」Tシャツ! ジャジャーン!!!

 さ、テラリー、なんて書いてあるのか訳してみよう♪

「ええ! …あ、はい。ええーと…『もし、自由になにがしかの意味があるならば、それは人々が聞きたくない事でも言ふ事のできる権利のことである』…です」

 うむ、なかなか直訳調だな。ま、その通り。つまりは『表現(言論)の自由が一番大事だ!』といふ事だな。イギリスの思想家ジョージ・オーウェルの言葉だ。小説『動物農場』の序文として書かれた「The Freedom of the Press(表現の自由)」といふ文章中にある。ところでテラリーは『動物農場』は読んだのか?

「いえ、読んでません」

 さうか。読んだ方がいいぞ。ま、この序文はたぶん日本語版には附いてないけどね。…第二次世界大戦後、イギリスでは(日本でも)熱烈なソ連賛美が起こる。それに対して、スターリン体制下のソ連が如何に酷い国で人々の大虐殺が行はれてゐるかに気づいてゐたオーウェルは、厳しい批判の文章を多数書いた。が、ソ連賛美に浮かされた人々は、オーウェルを弾圧したんだな。それに抗議して書かれたのが、この文章だ。今になれば、結局オーウェルの方が正しかつたのは歴史が証明したけれど、当時は血みどろの戦ひを演じながら書かれたものだつたんだ。つまり、この文章は自由のために闘つたオーウェルの血と汗と涙の結晶といふ訳。その宝石の様な文章を、メッセージとして採用させていただきました!

「へー。で、有名なんですか、この言葉?」

 ううーむ、…多分。たとへば、雑誌「ハスラー」の創設者ラリー・フリントの事を描いた『ラリー・フリント』といふ映画を知つてるか?

「いえ、知りません」

 うむ。ま、映画の出来はイマイチなんで薦めにくいが、ま、それでも観ておいた方がいいよ。もし、ラリー・フリントを知らないならば。で、この映画の中で、表現の自由を巡つて裁判中のラリー・フリントが、法廷でこの言葉を引用するシーンがあるんだ。実際の裁判中にラリー・フリントがこの言葉を引用したかどうかはともかく、この映画を作つた人々にとつては、表現の自由について描くさいにこの言葉は必須、と認識されてゐたんぢやないかな。

「なるほど。で、『リバタリ』Tシャツ、と。えーと、『リバタリ』ッて、リバータリアンの事ですよね」

 さうさう。ま、リバータリアンとは、70年代頃にアメリカで盛んになつてきた政治思想の事だけれど、んー、ま、ね。そんな堅苦しい事を言ふつもりはないんだよ。生きていく上で何が一番大事かと考へて、「平等」と答へれば「共産主義」になつてしまふけど、「自由」と答へれば「リバータリアン」、ぐらゐのノリで。政治思想といふ事になれば、現在の新自由主義との関はりは? とか、ややこしい問題も出て来るんで、政治思想ではなく、文化的キーワード、てな感じだな。だから「リバータリアン」ではなく「リバタリ」。オワカリ?

「あ、韻を踏みましたね! …ぢやあ、なんで…」

 ああ! 長くなつてきたから続きは明日!

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