夏の新譜 [音楽]
あ、暑い。いきなり、すつかり夏になつてしまつた感じだ。夏、となれば、やはりウエッサイ。ウエッサイの軽く爽やかなファンクなんて聴きたいところだが、チカーノのメロウネスもそこに涼味を添へるだらう。
てな訳でミスター・サンチョ(Mr.Sancho)の新譜が出た。傑作・クラシックのファースト、セカンドに続く待望のサードアルバム『foreplay』である。ミスター・サンチョと言へば私をチカーノの泥沼に引きずり込んだ張本人。なんとも特別な思ひいれがあるのだが、その高過ぎる期待からいくと、今回は平均点、て感じかな。少しメロウネスに偏りすぎて、アルバム全体を通して聴くと些か単調なのだ。とはいへ、抜群な曲も多数鏤められてゐて、充分楽しめる。ぶッといブラントでも巻きながら聴けば、最高の一時を得られるのではないでせうか。
そしてロスコー(ROSCOE)。もちろんクラプトの弟のロスコーの事だが、大事故にあつて一時は瀕死で助からないとまで言はれたのに、無事に新譜『I LUV CALI』が出てひとまづ良かつた。どころか、これがとてもイイ! なんと全曲フィンガズによる作曲・プロデュースなのだ。フィンガズと言へば私が最も信頼してゐるチカーノのプロデューサー(兼アーティスト)。しかもダイアモニーク(フィンガズの秘蔵ッ子のチカーノフィーメールラッパー)が2曲で参加してゐる。だから軽い、軽い、軽〜いウエッサイファンクの上にチカーノのメロウネスがまぶされ、なんとも美味なアルバムに仕上がつてゐるのだ。その気持ち良さは限りなく、スイシャも焚かずに一日に何度も何度も聴いてしまふ程。うーむ、夏だ。
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