失踪日記 [読書・文学]
店が暇なので隣の本屋に行き、吾妻ひでおの『失踪日記』を購入。最近話題になつてゐるマンガだ。吾妻ひでおと言へば、『パラレル狂室』『不条理日記』なんかを持つてゐたが、全てどこかに行つてしまつた。最初に読んだのは、もちろん小学生の時、少年チャンピオン誌上にて『ふたりと5人』を。子供心に「おもろなー」と思つてバカにしてゐたが、この作品は当時編集に無理矢理書かされてゐたもので、吾妻ひでお自身も投げやりに20%ぐらゐの力で書き流してゐた、といふやうな事が、この『失踪日記』に書いてある。この本は、締切から逃げてそのまま「失踪」し、ホームレス生活をして世間から隠れてゐた頃のことを書いた、作者本人の体験に基づく実録マンガである。ま、もちろんその部分も面白い訳だが、個人的にはアル中になつて放り込まれた病院での体験マンガが良かつた。中島らもの小説より上だな、これは。にしても、アル中に関して書かれた文章やマンガを読んでゐると、猛烈に酒が飲みたくなつてくるのは何故だらうか。大伴旅人や李白の詩でも同じ。タナトス、ッてやつかな(いい加減)。
マライア・キャリーの新作『THE EMANCIPATION OF MIMI』を購入。今度のはマライアの最高傑作だ! と評判になつてゐるものである。確かに、ジャケットは今までで一番良い。このジャケット写真を撮つたのは、ビヨンセのソロアルバムのジャケット写真を撮つたマーカス・クリンコといふ人ださうだ。うむ、クリンコ素晴らしい。が、裏ジャケになると顔がハッキリ写つてゐて、少しゲンナリ。マライア・キャリーの顔ッて、苦手なんだよねー、どうにも。ボーカルも同様。上手いとは思ふけど、個人的にあまり面白味がない。だから今回のもほとんどヤケクソで購入したのだけれど(言つてみればジャケ買ひ)、さすが評判となつてゐるだけあつて、プロダクション・曲、ともに一歩抜けてゐる印象。なかなか良いではありませんか。かなり満足。
私の悩み。店が暇だとついついマンガやCDを買つてしまふんです。お酒を飲むよりはマシ、なんでせうか?
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