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2012年07月27日(Fri)

崖っぷちの男 強制起訴シリーズ

起訴者:ヤマネ

強制起訴シリーズ 19弾
「崖っぷちの男」

ニューヨークの格調高いルーズベルト・ホテルの21階から自殺を図ろうとするニック。彼は元ニューヨーク市警の警察官だったが、30億円のダイヤモンド強盗の罪で投獄されるも脱走、そのビルから投身自殺を図ろうとしていたところを発見されたのだった。次々と野次馬たちが集まって来る中、ニックは警察側の交渉人に女性刑事リディアを指名する。飛び降りると見せかけ、巧みに野次馬の関心を集め時間を稼ぐニックの本当の狙いとは…

ヤマネ
いやー、いいタイトルでしたね! 「ぷち」な感じが映画にもピッタリ!「土俵際の男」とかだと盛り上がりませんしね、翻訳者グッジョブ!
マツヤマ
そんな邦題にするわけないだろ。しかし嫌いじゃないな、このB級感。あくまでB級映画ということで・・・まあまあ、って所かな。
元店主
同感です。まあまあ、面白かった。まぁまぁ。
ヤマネ
まあまあ、まあまあ、まぁまぁ・・・って二人は言うだろうなと思ってましたよ!この映画。でも個人的にはバチグン!・・・に、まあまあでした。65点ぐらいかな。
元店主
うぉ、それは評価高いね。私は、そこまでじゃないよ。だって全体に脚本の作り込みが甘くて、後半の展開など穴だらけでしょ。 例えば、主人公(サム・ワシントン)は最終的にどうするつもりだったのか?が、分からない。あのままダイヤはお父さんが持ってて、しかるべき所に届けた方が良かったと思うのだけれど、あんな逃げてる最中の息子に渡して、何か考えがあるのか?と思ったら、何もないみたいだし。結果的にはうまくいったけど、あれは予想外の展開で、作戦ではないでしょう。とても2年も練った作戦とは思えない。
ヤマネ
むしろ中2が考えたプランかと?
マツヤマ
ニックはダイヤを生中継のマスコミのカメラに映す以外に勝てる方法はないと思っていた、ということだったんじゃないかな。人知れず闇に葬られることを、テレビに露出することで避けよう、と。あんだけ人も集めてるしね。とはいっても、カメラの前に出るのはやっぱりニックじゃなくてもよかったと思うなあ。「息子が無実の証拠のダイヤだ!」ってお父さんが出てもよかったわけだよな。
元店主
でしょ?ってか、そっちの方が確実でしょう。他にも、いったいいつ弟と作戦を打ち合わせてん、とか。
マツヤマ
それとか、 弟がエレベーターシャフトで工具を落として、普通なら「あれが命取り」となるんだけど、それっきりでおしまいなところとか、打ち合わせが緻密なんだか、いい加減なんだか分かんないよな。
ヤマネ
あれにはみんな騙されましたよねー。RPGゲームやってて、後で使いそうな重要アイテムをゲットしたのに、最後までそのアイテムの出番がない、というのに似たショック!現実にはそうそう御都合よく物語はすすまないぜっていう教訓ですね。逆にリアリティの凄みを感じたかも!
マツヤマ
いや、全くのご都合主義だって(笑)。弟と彼女のバカップルぶりも、きっとドジをどこかで踏むぞと読ませておきつつ、ストーリーにまったく反映されないまま終わるしなー。無意味に下着姿を映す所は、B級感あってよかったけどな。
ヤマネ
最後の10分、それまでの伏線をちっとも回収せずに観客を置き去りにしていく怒濤の展開は確かによかったですね!さいこー。
マツヤマ
よくないよ。ただ、そのあたりもひっくるめての古くささというか全体に漂うB級感に免じて色々と許せてしまえるのも確か。これで主役がサム・ワーシントンではなくてニコラス・ケイジだったら言う事なかったんだけどな。
ヤマネ
ボクもそれ少し感じました。サム・ワーシントンは人間の役向いてないのではないでしょうか。アバちゃんとかタイたんとかで。ん?サムの炊いたん、ってお洒落な居酒屋メニューみたい、ぷぷ。
マツヤマ
そうそう、なんで京都では煮込み料理を大根の炊いたん、とか言うんだろうな。・・・オレが二十歳で、まだ北海道から来たばかりのときに、たまたま入った料理屋で、カウンターの中のオバさんが「◯◯の炊いたん、食べはる?」とか度々聞くもんだから、昨日の残りもんでもくれるのかな?って思って、いちいち「ハイ」って言ってたら全部料金に入ってたっつうの!・・・ま、あたりまえだけどね。でも違和感あるよ。・・・えーと、何だっけ?
ヤマネ
そう!その違和感のようなものがサム・ワーシントンにもあるんですよ。
元店主
強引すぎるつなぎやなー。
ヤマネ
ビルの窓から庇の上に出ても、全く緊張感伝わってこないんだもん。落ちてもドラゴンが助けにきそうな余裕の表情。ひょっとしてセット撮影!?
元店主
そうなんじゃない?。いやいや、「キリング・フィールズ」は人間役だったけどなかなか良かったよ。サム・ワーシントンの男前過ぎない困ったような表情は合っていたと思うけど。
ヤマネ
トム・クルーズならスタントなしで高所に無駄に立って、「自分で演じた」というメイキングを撮るでしょ。ジェット・リーなら無表情でビルの外壁を逆クライムして降りて行っちゃうでしょ(ブラック・ダイヤモンドのオープニングなど「http://www.youtube.com/watch?v=vYis5-ao5TQ」)。ジャッキーなら窓から実際に下に落ちるか跳ぶかして骨折して、エンドロールのNG集で盛り上げるのが目に浮かびます。でも、サム・ワーシントンは、のんきに飯食ったり、「俺をあきらめるな!」とか何故だか上から目線の台詞をはいたりぐらいしか出来ないじゃないですか?
マツヤマ
ははは。最後ダイブするし、勇気はある。サム・ワーシントンのもっささはスティーブン・セガールにも通じるものがあるよな。
ヤマネ
セガールなら窓の外に出ずにカラテですね。「崖っぷちの沈黙」、とかなんとか。
マツヤマ
ふふふ残念だな。セガールはすでに「沈黙の断崖」で崖に関してはクリアしている!
ヤマネ
がーん!そうだった・・・恐るべしセガール映画。
マツヤマ
まぁ、サム・ワーシントンはともかく、脇役はけっこう好きな感じで、リディアの上司で超ハスキーなエド・バーンズはリチャード・ギアのパチもんみたいな顔と声のギャップが度肝を抜いた。Mr.ビーンみたいな悪徳警官役のタイタス・ヴェリヴァーは、なで肩体型も含めとにかくクセが強過ぎでグー。アンソニー・マッキーは最近よく見る黒人俳優で「善き悪人」というキャラクターはつねに一定。顔がきれい過ぎて主役には向かないのかもね。
元店主
私もアンソニー・マッキーは好きですよ。それはそうと、あのラストのビルの屋上からの飛びおりる場面は当然ワンカットで撮るべきでしょう。なんか工夫して。全然興奮しない。感覚が全体的に古臭いんだな
マツヤマ
でも、それやっちゃうと9.11の有名な写真「落ちていく男」と被りそうだよ。「ものすごくうるさくて ありえないほど近い」でもモチーフになってたけど、あっちは元々のテーマがそれだしね。飛び降りたーっ、って思ったらエアマットの上でした、ってオチが欲しかっただけなんじゃないの?
元店主
飛び降りたのをみんながワーとか言って、ケータイとかで写真撮りまくる・・・とかそういったのでないと。落ちる、というのを隠蔽してるのかな?・・・民衆が街角に集まってきているのを思わせぶりに描いてるじゃないですか。あれは反格差デモであるオキュパイド・ウォールストリートを思わせる、と思うんだけど、普通なら。実際にあそこ、ウォール街だし。・・・実は、去年あたりから世界は大衆蜂起の時代に突入した、という説がありまして・・・。まぁ、それが正しいかどうかは置いておいても、そういった時代の流れを読む視点がこの映画には全く欠けてるのがどーにも評価できません。結局、たった一人の変人が主人公を助けただけでしょ?あれは、大衆がみんなでワッと蜂起して、デビット(エド・ハリス)や彼の会社に押し寄せる、とか何とか、そういった展開でないと。まぁ、他の展開でもいいけど、あの展開は古い。ネクスト感がない。優れた作品は、必然的にその時代の先端が表現される。ものを作る人は、常に時代の動向には敏感でないとダメだと思うんだなー。
マツヤマ
古臭いといえば、ユダヤ移民のダイヤ王がデイビッドだったり、その舎弟がヘンリーだったり、ロックフェラー?キッシンジャー?って5年以上前なら盛り上がってたろうけど、今では紋切り型の権力者という感じ。遅れてるよね。どんなんかは知らんけど、ダイヤ王に腕時計の貢ぎ物って、いらねぇだろ、そんなの! それよりも自殺者の飛び降りに期待するほど冷えきった民衆の感情を描くことによって不況に喘ぐアメリカを表現したかったのかな、と思った。というより思いたいんだけど、どうしたってベタだし、そもそも監督はそこまで考えてないんだろうな。オレが思っている以上にベッタベタのベタなんだよ。
ヤマネ
ほんとベタベタなんですよねぇ。赤いコードを切ってセンサーを止める、というプロットに今時ドキドキする人っているんですかねー。コードの色が暗くて緑とよくわからない、どっち切ろう、ぶるぶるってシーン。
元店主
ははは、あそこね。確かにどうでもよいね。もう使い古されたパターン。でもそんなシーン満載だから、普通に流してたな。
ヤマネ
古い繋がりで言うと、ボクは建物(ホテル)に気が向くわけです。マンハッタンのルーズベルトホテル。1920年代の建築で、現在の法規では作れない庇やらデザインが残っていますね。飛び降りするぞ、というには丁度良い高さ(21階だったか)にだけ庇がある。エントランスロビーから部屋まで全体的に高級過ぎずクラシックな安定感。サムクラスの警官が泊る場所としてピッタリ。いい味わいのビルをロケに選んでるわけです。
マツヤマ
あのホテルって有名なの?
ヤマネ
有名です。交差点もかなりの人数が集まるところのようだし。ググるとすぐ出てくると思いますが、これまでに「ウォール街」とか「クイズショウ」とか「キャッチ・ミー・イフ・ユウ・キャン」とか「マルコムX」…などなど多くの映画で撮影場所として使われています。まあ安心出来るクラシックな見た目ですわね。で、一方でエド・ハリス扮するデビットの持ちビルが向かいにある、という設定なんですけど、このビルが絵面的にイマイチじゃなかったです?
全然建築としてインパクトがない。嘘でもいいからもっと最新鋭で超絶セキュリティー搭載のビルだぞ!ババーンっていう印象を与えてくれなきゃ。この二つの建物の対比があまり効果的に描けてないのが、富豪と庶民の格差に鋭く切り込めなかった甘さにあらわれてるんじゃないかと思いました。・・・つまんなかったなあ、潜り込むほうのビル。目新しいトラップ全くないし。ダイヤも駄菓子屋で売ってる指輪のアメかと思ったわー。
元店主
問題のダイヤね。まあ確かにダイヤの魅力も描ききれてなかった。吸い寄せられるほどの禍々しい輝きや色を発していたら、ダイヤに取り付かれているエド・ハリスの幼稚な行動も大目にみれたのに。
マツヤマ
しかしエド・ハリスって老けたなあというのが第一印象だったけど、最近どんどん悪役ばかりになってきたな。「ヒストリー・オブ・バイオレンス」とか「ザ・ロック」とか。
ヤマネ
そうか!エド・ハリスがビルの外に立ってたら、もっと足がガクガクする崖っぷち感が出たかも!・・・うーん、これはシリーズ化出来そうですねー。「崖っぷちの男ライジング」とか「崖っぷちの男 スカイツリー編」とか。
マツヤマ&元店主
もういいよ!
ヤマネ
「崖っぷちのポニョ?」・・・わー、突き落とさないでくださいっ!
マツヤマ
落す前にきくけど、来月の起訴映画は?
ヤマネ
ア、ア、アベンジャーズですよー!
元店主
よし!では来月は「アベンジャーズ」で!さよなら!
ヤマネ
わーーー・・・・・。
マツヤマ
大丈夫かな?
元店主
大丈夫でしょう。アイアンマンが助けにきてくれます!

Comments

投稿者 テラリー : 2012年08月02日 21:18

遅くなりました。
まぁまぁの一言につきると思います。
僕もエレベーターシャフトで工具落とすシーンにはやられました、なんも影響せんのかい!と。あと弟恋人の閉所恐怖症設定は不要だったなと。
侵入するビルの図面をどこで手に入れたのか等、細かい設定をすっ飛ばして、こうだったら面白いってところをご都合主義でつなぎ合わせているように感じました。でもそこがちょっと気持ちよかったです。テンポが良かったせいでしょうか。

投稿者 uno : 2012年08月04日 00:48

映画館を出て最初に思ったのが
なに書いたらええんやろ。。。

崖っぷちってあんた。
全くドキドキしませんでしたがな。

緊張感が感じられないのは、ニックの過去がほぼ描かれていないのが一因かと思います。
イメージを膨らませるような描写が無く、淡々と話が進んで行く。
ニューヨーク市警の闇として、ダイヤモンド窃盗の冤罪を着せられるところを映画化した方まだおもろいんとちゃうんかい!と思ったのですが。
それもベタか。

実際のところニックは自分の冤罪を晴らすことよりも、ニューヨーク市警の腐敗を表に出したかったんじゃないのかな、と思いたいんですが。。。
説明が少なくて、何を意図しているのか分からない。実際、何も意図していないのでしょうけど。

マツヤマさんも言っていたマーサーの上司が、リチャード・ギアのパチもんみたいでほっこりしました。でもこの人、本当は色んなこと知ってたんちゃうの?マーサーの行動に物分かりが良すぎる。

映画を見てる時はそれなりに楽しめたのですが。ユル過ぎます。

投稿者 元店主 : 2012年08月04日 04:06

テラリーへ

うう〜む。・・・あのね、テラリー。テラリーのこの感想って、すっぽり我々の鼎談に収まるぢゃない。なんか、それでは書く意味がないでせう。なんらかの独自の視点がないと。・・・まぁ、敢てテラリーの独自の視点を探すなら、ご都合主義で繋ぎ合はせてる所が気持ちよかった、と。
確かに、ご都合主義が気持ちよい作品って、あるよ。でもこれはそんな作品ではないと思ふんだけどなぁ。単に考への浅さ・脚本の甘さを、ご都合主義で糊塗してるだけだと思ふが。で、テラリーは、その気持ちよく思った原因を「テンポがよかったせい」ではないか、といふ。うむ。しかし、テンポよくご都合主義が進んでいくのを気持ちよく思ふ感性って、危ないと思ふんだが・・・。


うのぴへ

うむ、苦労したのは、またしても伝はってくるな・・・。でも、なんかねー、やっぱうのぴってズレてると思ふんだけどなー。
まぁ、映画がイマイチだったのは分かった。で、なんでイマイチだったのかを考へ様としたのも伝はってくる。でもね、その方向が「ニューヨーク市警の闇として、ダイヤモンド窃盗の冤罪を着せられるところを映画化した方まだおもろいんとちゃうんかい!」とか「実際のところニックは自分の冤罪を晴らすことよりも、ニューヨーク市警の腐敗を表に出したかったんじゃないのかな、と思いたい」とか、な〜んか、ずれてるんだよねー。
あのね、うのぴ、作品には主題といふか中心といふか、核心みたいなものがあってさ、この作品の場合、やっぱ「崖っぷち」といふ事なんだよね。主人公の、脱獄までしてやってるんだからここで冤罪を晴らさないともう後がない!といふ崖っぷち感と、実際に主人公が映画の間中立ってゐる物理的崖っぷち。明らかにこれらが核心だと思ふんだけど、うのぴの「ニューヨーク市警の腐敗云々〜」といふ話は、これと関係ないんだよね。つまり、別の作品の話になってる。むろん、作品は様々な解釈を許すけれど、核心を外すと、単なるお喋りに過ぎなくなるんだなぁ。前も言ったけど、どうもうのぴは作品に対する把握力・理解力が弱い、と思ひます。また、藝とか役者ばっかりに注目して観てたんぢゃないの?ちゃんとマツヤマさんの教へに従って、一杯ひっかけて観た?作品世界に没入してた?

投稿者 uno : 2012年08月05日 00:49

元店主さん

もちろんマツヤマ・メソッドは試しました。軽く一杯ひっかけて。
ただ一杯じゃ何の効果も無くて。最低でもワインのボトル半分は必要。。。

私は鈍臭いので、見方を変えるのには時間が掛かると思います。元店主さんが言ってることは分かるのですが、やっぱり今回も没入感が無い。
今は経験を積み重ねるしかないかなと。
今回の「崖っぷちの男」では役者の演技等には全く気が行かなかったのですがこの有り様。

没入感に関してなのですが、猛烈に面白いと思う作品には没入してます。たぶん。。。

投稿者 オイシン : 2012年08月07日 21:36

やっと復活しました。

とにかく雑な作りの映画だなあというのが一番の
感想です。伏線は放置だし、侵入時の描写も淡白で
緊張感をあまり感じられませんでした。

まさに崖っぷちに立たされている主人公も、
一世一代の大博打を打っている感がないです
やたら思い通りに周りが動くし、何なんでしょうか。

結果的にはエド・ハリスがダイヤを持っていたので
いいんでしょうけど、何の根拠もなく主人公を
応援する人たちって気持ち悪いですね。

自己投影しまくってるホームレスのおっちゃんは
仕方がないとして、その他のやじうまはちゃんと
考えようぜと説教したくなる感じです。

この辺は妙にリアリティがあった、かも。

投稿者 元店主 : 2012年08月08日 02:31

うのぴへ

確かに、いきなり見方なんて変はらないので、ボチボチ頑張っていって下さい。で、ちょい気になるんだけど、作品世界への没入=熱中して観る、ではないからね。面白い作品は熱中して観る、けど面白くない作品にはどーにも乗れなくて、熱中できない・・・なんて話ではないよ。そんなの当たり前でせう。私が言ひたいのは、うのぴはどーも作品そのものの理解力・把握力が弱いみたいなので、そこらを強化してみては、といふ話。で、作品世界への没入はそのための方法のひとつに過ぎない。他にも強化する方法があるなら、それもどんどんやった方がいいと思ひます。あんまり“没入感”そのものに囚はれ過ぎない様に・・・。

オイシン ヘ

・・・・・・想像を遥かに絶して、酷いな。テラリーの感想を読んだ時、ここまで酷いものはないだらう、と思ったけど、それを遥かに凌駕する酷さだ。オイシンのに較べたら、テラリーの文章が輝いて見えるほど。その点、さすが、とも言へるが・・・。
とにかく、あまりに酷過ぎて何もコメントする気が起きないけれど、気力を振り絞って一言だけ言ふと、・・・もうちっと真剣に映画を観ろ、オイシン!
はっきり言って、オイシンは全くこの作品を理解してゐない。オイシンに較べたら、まるでうのぴの理解力・把握力がメガトン級のものに思へてくる。「何の根拠もなく主人公を応援する人たち」って誰やねん!
・・・分かった。オイシンに「できれば独自の視点を打ち出せ」と言った私が悪かった。オイシンは次回から、400字以内でストーリーを纏める所からやって下さい。

投稿者 マツヤマ : 2012年08月12日 01:31

セピアへ

キミたち3人がコメントを書くにあたって、われわれ語り派と同じ場所に立っていることがそもそもの間違いなんだよ。そりゃ「カタリ派3人に全部語られたから書くことないわ」って思うよな。だからオレらと同じ所に立って「まぁまぁ」とか言うな!寄ってくるな!そうすれば道は開ける、かも。この作品はイマイチかもしれないけど、同じ場所から石を投げるのはイジメだよ、キミたち。

例えばこの作品をマーサの視点で見れば、彼女は以前に若い警官の自殺をくい止められなかった。今回も交渉相手はニックという警官だ。
ニックは権力者によって警察ぐるみの罠にはめられ、自作自演の事件の犯人に仕立て上げられている。
重要なことを全く語らない映画だけど、若い警官もまた、何らかの罠にはめられたのかもしれず、マーサもまたそこまで想像する余地もなかったとしたら?
過去に何かにダマされ信じ込まされたという経験を持つニューヨークの民衆の代表がマーサだとしたら?

さらに
似合わないサングラスやトレンチコートで登場するマーサのキャラは50〜70年代あたりのクラシック作品を象徴するようにも見える。
ニックが庇でちょこまか動き回るのも、まるでスタジオで撮ってる風を強調しているようでもあることから、ニックが飛び降りるシーンをワンカットで撮らないことも、使い古されたネタ満載も、つっこみどころ満載もメタ・クラシックだと思えば納得できるのでは。

オレがコメントを書くとしたらそんなことを書くかな・・・
鼎談はいつでもコメントを書く余地をいくらでも残しているんだよ。

先日、オパールカウンターで宣言したテラリーの企画、楽しみにしてます。


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