2007年映画ベスト10(おもしろ かおのすけ) [ベストテン, 識者の映画ベストテン]
あっちゃー。いつのまにやら2月も終わろうとしてますけど。
babaさんにベストテンを頼まれていたのですが、2007年は個人的に人生最悪の年になり、無気力放心状態でサボってました。メンゴ。
ま、どうせ私のベストテンなんてだーれも参考にしていないでしょうからイイカ。
こうなったら、嫌がられついでに、ながーい一発書いたろケー。ということで。。。
ネバエンの向かって右の人おもしろかおのすけがお届けする『2007年これを観ずして明日を語るな! 返す刀で三浦和義なにしとんねん!』イェー! アスホー! マザーファッカー? ベストテーン!
えっと。去年も120本ほど映画観ました。が、なんだか映画祭系が良い映画が多かったので、やっぱりというか去年同様、ウラベストテンを書きました。
ま、ウラと言っても、何処が区切りか分かりませんが、私の独断です。
まず表ベストテン。
- 『長江哀歌』(ジャ・ジャンクー)
- 『西瓜』『楽日』『迷子』(蔡明亮 & 李康生)
- 『サイボーグでも大丈夫』(パク・チャヌク)
- 『人生は、奇跡の詩』(ロベルト・ベニーニ)
- 『バベル』(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)
- 『マイティ・ハート 愛と絆』(マイケル・ウィンターボトム)
- 『パラダイス・ナウ』(ハニ・アブ・アサド)
- 『エンジェル』(フランソワ・オゾン)
- 『明日、君がいない』(ムラーリ・K・タルリ)
- 『シッコ』(マイケル・ムーア)
で、ウラですが、アタマにも書きましたが、正規の公開作より映画祭絡みの映画が特に良かったので、反則とは思いますが、ウラで。今回はいつもにも増してマイナーで、お目にかかれない率が高いかもしれませんが、良い映画なので、機会があれば是非。
1位『グブラ』他3本(大阪アジアン映画祭2007)
マレーシアのヤスミン・アハマド監督のオーキッドちゃん(主人公の女の子)四部作『ラブン』『細い目』『グブラ』『ムクシン』です。主人公のオーキッドちゃん一家を軸に人種のるつぼマレーシアの現状を描いた傑作です。何が面白いと言って、全体的には家族のお話しで、笑いありなほのぼの系でありながら、さらにマレーシアの人種問題や社会問題もちゃんと浮き彫りにするという見事な作りで、全く普通の人でも観易い上にマニアも唸るという傑作です。映画としては大事な事ですよね。国際交流基金にストックされているので、いつか自主上映でもしたいものです。
2位『デス・プルーフ』
タランティーノ、裏にもって来ちゃいました。だってターゲットは中年オッサン限定か? というぐらい私のつぼにはまりましたから。うさんくささとおねいちゃんの首飛ぶところとエンディングさいこー!
3位『アザー・ハーフ』
この監督は、ポストジャ・ジャンクーを感じさせます。内陸都市に生きる女性たちを描いた、中国インディペンデントの新星イン・リャン(応亮)の最新作です。前作『あひるを背負った少年』も良かったですが、今作は明らかに上達しております。ジャ・ジャンクー好きならこの監督の名前を覚えていて下さい。しかし、いかんせん、映画祭とかしかまだ上映されていませんね。
4位『ポルケ・テ・ヴァス』
これは大阪ヨーロッパ映画祭で観ました。スペインのある家族の災難を描いたミュージカル(!VI)コメディです。楽しいです。
5位『タクシデルミア』
これも大阪ヨーロッパ映画祭ですが、これはもう配給が決まってましたので、来年ぐらいには一般公開されるかも? ハンガリー映画です。かの、シャックリ映画(?)『ハックル!』の監督です。今回は明らかにパワーアップして、下品度200%アップで嘔吐の連続描写や性描写満載の趣味悪映画です。しかし、監督の舞台挨拶では「モラルに挑戦」みたいな事を真面目に言っていましたので、ひょっとしたらイタイやつかも? もっと観客をあおりたいなら、ラース・フォン・トリアーやミヒャエル・ハネケぐらいアタマ良く行ってしまわないとね。
6位『ワサップ!』
毎度、私のベストテンに入り続ける、キチ○イサバービアを描かせたら世界一のラリー・クラークさんです。今回はメインはヒスパニックなんですが、中身はいつもと変わらず。さらに監督自身も、お屋敷に侵入したヒスパニックたちに発砲するキチ○イオヤジに扮して出演! 音楽も良いですよ。オガケンさんは喜ぶと思われ。。。しかし、製作総指揮がシャロン・ストーンって???(失笑)
7位『僕の大事なコレクション』
これは知り合いのイベントで偶然観たのですが、神戸公開されてません。京都もしていないのでは? オデッサ出身の祖父の出生地を尋ねるアメリカ人の若者の話しです。原作はベストセラー小説らしいので、皆さんご存知かも? ユダヤもんですが、映画の作りが面白く、前半は軽快なドタバタコメディ風なんですが、後半にいくに従って、暗く暗くなります。音楽もGogol Bordelloのジプシーパンクで(主演の一人がボーカルのユージン・ハッツです)軽快です。奥深い映画なんですが、普通にも楽しめる秀作ですね。
8位『漆黒のような深い青』
これは今年のヒスパニック映画祭で上映していたもので、公開されるかは解りませんが。実は、あまり好きくない「男性自分探しもの」(って勝手にジャンルを作るな!)なんですが、さすがスペイン映画、良く出来ております。ラテンからは良い若手が続々なのに日本の監督はサイテーなのはなぜ? テレヴィが悪いのか?
9位『マリアの受難』
『パフューム ある人殺しの物語』のトム・ティクヴァの長編デビュー作です。私、その昔『ラン・ローラ・ラン』を観て「ふーん」という感じでしたが、その前作の『ウィンター・スリーパー』を観てびっくりしました。こいつは天才ですよって。なんかしでかすよこの人。って。で、しでかしたのが、あの『パフューム』の話題のシーン。しかし、ハリウッドのお金であの大セックス大会を撮ったのは、ハリウッドへの反骨精神であると私は絶賛します。私は『パフューム』じゃなく『マリアの受難』なんですが。デビュー作でマリア様もんですよ。凄いやつか、まったくのアフォです。素晴らしい。『パヒューム』の原点的作品です。
10位『アグネスと彼の兄弟』
ポストファスビンダーおっとこまえオスカー・レーラー監督です。新作の『素粒子』公開に合わせての抱きかかえの公開ですが、私は『素粒子』よりもこっちの方が面白かったですね。ま、元は同じようなもんなんですけどね。babaさんも言っていましたが、最近のドイツ映画もなかなか侮れないですな。
おまけ(音楽ドキュもん2本)
『LONDON CALLING ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』
『ビバ・ジョー・ストラマー』『レッツ・ロック・アゲイン』が最悪の子供騙しだっただけに、余計に良く思えるのかも知れませんが、さすが『ロックン・ロール・スウィンドル』のジュリアン・テンプル監督です。
『PEACE BED アメリカ vs ジョン・レノン』
やっぱオノ・ヨーコは凄かった的な映画ですが、時代の検証としての「脱、アイドル」のジョンが良く解って、一本芯の通ったブレていない映画でした。若い人に観てもらいたいですね。
次点は。。。ってもうええわっ! ほな・さいなら。
みなさん映画館で映画を観ましょうね。その後はオパールであったかいカプチーノですね? スポンサーにおべんちゃら。(横山やすし風に)
Comments
投稿者 Anonymous : 2008年03月05日 19:29
おもしろさん、人生最悪無気力状態のところ無理を言つて申し訳ありませんでした!
最近はシネコンにしか行つてゐない私は、「あー、近頃の映画はつまらんなー、もう映画はダメかも」などと思つてゐましたが、それがトンデモナイ勘違ひだと思ひしらせてくれる素晴らしいベスト10です。なんと世の中には面白さうな映画が溢れてゐる事でせうか!
が、なかなか観に行くのは大変さうですねー。まぁ、本当に面白いものを観ようと思つたら、それなりの努力が必要なのは当然なのでせうが・・・。
投稿者 店主 : 2008年03月05日 19:31
すいません、名前入れるのは忘れてました ↑
投稿者 店主 : 2008年03月05日 19:32
すいません、名前入れるの忘れてました ↑
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