「ハプニング」 [☆☆☆★★★]
失礼します。
これから、たぶんこちらのサイトで時々レビューを書かせていただくことになります松山禎弘と申します。
私はババさんこと故松山和弘氏の弟、親族と間違えられることがありますが、そうではありません。
ある意味、弟のような存在かもしれませんが、いや、ソッチのアレじゃなくって、歳も2つ下ですし、他人という言い方も寂しいものですから。
それでは、私が耳にした、ある父と子の会話、題して「父から息子へ伝える映画鑑賞法」のレポートを公開いたします。
- 父
- 人類は滅びたいのか。ババ〜ン!
- 子
- 父さん、ババ〜ン!までセリフ短くないですか?
- 父
- よく聞け○○○○、ババさんのババ〜ン!と父さんのババ〜ン!は違うのだ。
※ババさん、すんません「ババ〜ン!」使わせてもらいます。
- 子
- でもババ〜ン!は使うの?
- 父
- 人類は滅びたいのか。ババ〜ン!
『ハプニング』サイコーだったよな○○○○。
- 子
- え〜、ボクはぜんぜんダメだったよ。
シャマランは大好きだったけど、前作の『レディ・イン・ザ・ウォーター』からパッとしないんだよね。
いや、今回は最悪かも。
シャマランらしいスカした落ちもないしね。
観たまんまじゃん。
結局、自然界が地球上で最もジャマな存在の……
- 父
- マっ、○○○○ちょ、ちょっと待った。
それはネタバレってやつだな!
先に言っておかないと周りで聞いている人に迷惑が掛かるぞ。
- 子
- あ、そうだったね。
以下ネタバレあります!
そうそう、それで、植物どうしが連携して有毒ガスを発生させて、ジャマな存在の人類を抹殺しようという話なんだけど、それが観たまんまで、わかり易っていうかぁ、説教臭い感じがゴアっぽくてなんか嫌でさぁ。
だってあの映画アメリカでも、日本でも評判最悪じゃん。
- 父
- なぁ○○○○。
父さんはお前にそんな映画の観方を教えた覚えはないぞ。
父さんはお前にいつも言っているはずだ。
「評判をアテにするな」と。
特に前評判が悪いだの、初日の興行成績が大失敗だのいう噂は絶対に信じてはならないのだよ。
成功か失敗かなんてのはな、いかに宣伝費を使ったかどうかによるものなんだ。
ハリウッドというところはな、上層部にとって、またアメリカ政府にとって都合の悪い内容の作品、特に911以降に多いタイプの作品は積極的に宣伝したがらないのだよ。
『アイ・アム・レジェンド』がいい例じゃないか。
あんなにカネのかかっていないチャチな作品に膨大な広告宣伝費を使って大成功させたんだ、SHISEI◯OのTSUB◯KIシャンプーみたいにねぇ。
その影には『インベージョン』という、噂でいわれるところの大失敗作があるということを忘れてはならないのだよ。
なぁ○○○○。
お前だって今までシャマランの作品を全部観てきて、面白い、大好きだって言ってたじゃないか。
前作だってババさんのレビュー読んで一緒に納得し合ったじゃないか。
何故シャマランを信じてあげようとしない?
お前の中ではもうシャマランはダメなのか?
そうじゃないだろ。
次の作品もまたその次も観たいって思うだろ。
それがシャマラン作品なのだよ。
さぁ、もう一度思い返してみよう。
- 子
- 父さんゴメンよ、忘れてたよ。
ボクはADHDかもしれないね。
- 父
- 実は父さんもADDのケがあるのだよ。
オトナになってHは治ったけどね。
遺伝だったらスマナイねぇ。
さぁ『ハプニング』の話に戻そう。
お前も知っている通り、父さんは長年カフェ・オパールに通って、そこのマスターやババさんから映画の観方を教わってきた。
勧められて副島隆彦の本も沢山読んだサ。
今回の『ハプニング』を観てお父さんはドキッとしたぞ。
元ネタを知っていたからねぇ。
- 子
- で、でも、この話自体シャマランの創作なのにどうして父さんにわかるのサ?
- 父
- お父さんはシャマランのことがわかった訳じゃないんだ。
シャマランもお父さんもある事に注目していたというだけなんだよ。
それはね、まずは『副島隆彦の学問道場』の中の『私たちは、SSRI、リタリン、プロザックなどの抗うつ剤(興奮させる薬物)に注意し注目しなければいけいない』という記事を今年の2月に読んでいたからなのサ。
この中の引用文をさらに引用させてもらうとだな。
米国イーライ・リリー社製のプロザック <9-7> は、現在米国を中心に世界中で大量に販売されている。
ゾロフト、ルボックス、パクシル <9-8> という名でも販売されている。
この薬は米国では『性格を穏やかにし、学習能力を高める』ということで、100万人の学童たちに服用させている。
類似薬である リタリン <9-9> も同じく学童に服用され始めている。実はこのプロザックについては、極めて重大なことが実験で証明されている。
プロザック服用者の約8%は、ELF波(超低周波)を照射されると 活性化されて精神が急変し、混乱して殺人的になり、その後で自殺を図ると いうことである。そして米国全域を対象に現在 ELF思考変換波 用の送信塔が急ピッチで建設されている。
ELF波と精神変換薬の試験は刑務所で行われており、さらに危険な薬、スターダストとキャット<9-10>が準備されている。
- 子
- プ、プロザック? ELF波? 自殺?
これが『ハプニング』の元ネタ?
ぜんぜん環境問題と関係ないじゃん!
- 父
- あたりまえだろう。
よく考えてみなさい。
シャマランともあろうヘンな映画監督がそのまんま描いて、そのまんま終わらせるような、まるで米民主党リベラル俳優が作るヘタレ政治映画みたいなのを作ると思うか? 観たまんまが、自然界から人類への攻撃ならば、その裏には重要な真相が隠されていなければならないんだ。
ただ、そのまんま描けば上映はできなくなる。
だからワザトああいうマヌケな内容で描いているんだ。
そうだろう?
いまさら『人類は滅びたくて環境を破壊しているのか?』なんてメッセージはダサすぎるだろう?
いや、確かに、確かにそう読み取って、真剣に地球のことを考えてみるのも間違ってはいないと思う。
シャマランだって大半の観客にはそう観て欲しいような作品作りをしているし、そうでなければ自分の身が危ない。
でも、日本人のこんなポンコツのオッサンである父さんでさえ、いろんな情報を探っている。
そして映画を少しでも正しく読み取ろうとしている。
今一部のハリウッドの監督はメッセージを伝えようと必死なんだ。
だからセリフの一言一句聞き逃してはダメなんだ。
『ハプニング』でいちばん重要なシーンは、実はあまり重要視されていないTVニュースのシーンなんだよ。
ジングルで使われていたあのシーンのセリフをちゃんと思い返すべきだ。
- 子
- どんなだった?
- 父
- ……
もう1回観ますか…
- 子
- ……
- 父
- バチグンのオススメ、75点。
- 子
- パクってる!
以上、松山のレポートでした。
私も何度かババさんのお見舞いに行きました。
私とは会いたかったかどうかわからないけど、なにかと理由つけてロマン座上映会でやったDVD持って行ったり、北海道のアスパラ茹でて持って行ったりして、いつも帰りに「また来ます」って言って帰りました。
「嫌だと言ってもまた来るぞっ」ていう気持ちで言ってました。
寂しくなります。
オパールのカウンターでも、ロマン座上映会でも、もう会うことはできませんが、ここは見てもらえるんじゃないかと思います。
ババさんがつくったホームページですから。
ババさん、がんばって映画観ますね。
Comments
投稿者 店主 : 2008年08月12日 05:05
マツヤマさん 私も本日「ハプニング」を見てきました!
一応、ネタバレのレビューは、その映画を観るまで読まない事にしてゐるので、本日帰ってきてから早速読ませていただきました。
面白い!です。特にマ***クンがいい。ババさんも喜んでゐるでせう。
なるほど、マツヤマさんはさう読みましたか。私は・・・、またいづれ日記か店内で。
コメントしてください