ブラックファイル 野心の代償 [強制起訴シリーズ]
起訴者: マツヤマ
強制起訴シリーズ74弾
ベン(ジョシュ・デュアメル)は連戦連勝の若き有能弁護士。が、実は友人の凄腕ハッカーの手を借りて、証拠をでっち上げたりしながら訴訟に勝ち続けているのだった。妻シャーロット(アリス・イヴ)との間は、流産を切っ掛けにギクシャク。くそ、この心の虚しさを埋めるぜ!と、フェイスブックで繋がった元カノのエミリー(マリン・アッカーマン)と再会したりするが、なんと彼女は現在、薬害問題を引き起こしている巨大製薬会社ピアソンのドン、アーサー(アンソニー・ホプキンス)の恋人だというではないか!彼女が言うには、ピアソンは薬の実験データーを捏造しており、その証拠も持っている、と。これは、ピアソンに打ち勝って一気に英雄になるチャンスかも!と、上司でもある大物弁護士チャールズ(アル・パチーノ)の了承のもと、エミリーから入手したブラックファイルをもとにピアソンを訴えた。ところが・・・エミリーが誘拐され、彼女のボコボコにされた写真とともに脅迫状がアーサーのもとに送られてきたのであった。さて、事態はいったいどう展開するのか?
監督は、日系のシンタロウ・シモサワ。謎の男役でイ・ビョンホンも出ております。
- ヤマネ
- ・・・あー、ゴホンゴホン。切り替え切り替え・・・・(2016年★オパール映画ベスト10 <その3>参照)。さて!ボクに言わせて貰えれば、新年一発目にして今年最低映画の候補ナンバー1!ほんと、つまらない映画でしたねー。2時間たっぷり呆れさせて貰いました。これは出演者全員にとっての「ブラックファイル」となったのではないでしょうかー・・・ねぇ、マツヤマさん。
- マツヤマ
- お、おう。というより、『ブラックフィルム 浮気の代償』って感じかな。新年早々、とんでもないのが来たな。アンソニー・ホプキンスとアル・パチーノという2大名優を使って、さらにイ・ビョンホンまでいるのに、この出来。ある意味、凄いかもな。うむ。どーですか、ケンタロウさん。
- 元店主
- はい。まぁ、そこまでつまらない訳でもないんですが・・・トンデモ映画の一種ですかねぇ。ストーリーが一貫性に欠けてムチャクチャ、頓珍漢だし、映像も音楽も思い入れたっぷりなわりに、全て外しているという・・・。
- ヤマネ
- アンソニー・ホプキンスは相変わらず上手いんですけど、上手いだけに虚しい。映画のダメさを徹底的に際立たせている、て感じ。アル・パチーノも凄い存在感なんですけど、そもそもあんた居なくていいし、て感じだし。
- マツヤマ
- やたら人物をフレームイン・フレームアウトさせてたけど、なにそれ?って感じだったな。なんかカッコいいつもりなのか?音もやたらデカくて、意味深に盛り上げるんだけど、別に大した事はなにも起こらないしな。映画を撮り始めたばかりの学生か、お前は、シンタロウよ。それとも老人ボケか。・・・おっと、それは違うシンタロウか。
- 元店主
- 私はイ・ビョンホンが何者なのか、何をしたかったのか、最後まで分からなかったんですよ。お二人は分かりましたか?
- マツヤマ
- 血を吐いていたし、余命もないと言っていたから、薬害の被害者か・・・とも思ったが、全くそれに関する言及がなかったしな。それに、もし薬害の被害者なら、ピアソンの不正に加担しようとするチャールズに雇われてるっぽいのも変だし。そもそも余命いくばくもないのに、カネで雇われる訳ないしな。となれば、考えられる行動原理は復讐だが・・・、別にベンやシャーロットに恨みなんかないだろ。
- ヤマネ
- その割には教会の床に穴とか掘ってましたしね。なんなんでしょうねー、あの穴。エミリーの隣人を凄く残酷な方法で殺してましたけど・・・そんな必要あるの?単なる変態?それに、バイク吹かし過ぎ!やっぱ、謎の変質者、って役どころなんですかねー?
- マツヤマ
- 変態でも変質者でもいいが、アクションなし!脱ぎなし!ならイ・ビョンホンが出てる意味がないんだよ!ビョンさまをあんなカッコ悪いおじさんみたいに撮りやがって・・・許せんな、シンタロウ。『マグニフィセント7』でも、いまいちだったが、あっちはアクションがあるし、それなりにカッコ良く撮ってるから、まだ許す。
- ヤマネ
- ラストは『ゴーンガール』みたいにしたかったのかな?完全に滑ってますけどー。目も当てられない。
- 元店主
- 実はシャーロットがエミリーを殺してた・・・というのが明らかになるんだけど、で、それで?って感じだよね。その事実に驚いた人なんて、ひとりも居ないと思うよ。そもそも、最初からシャーロットって異常でしょ。あなた、そんなに露骨に精神が壊れた感じで、病院勤めがちゃんと出来てるんですか?って、感じだったし。
- マツヤマ
- 家からナース着で出勤してたしな。そんなんじゃぁ、病院に着く頃には雑菌だらけだよ!料理が下手なのにも程がある。どうやったらあんなに服を汚せるんだ!・・・そんな人が居る病院なんて絶対に行きたくないな。殺される。
- ヤマネ
- 多分エミリー以外にもたくさん殺してますね、シャーロットは、病院で。薬害より、そっちの方がよっぽど問題。
- マツヤマ
- オレはさ、ベンと同僚の会話でガックリきたんだよ。「そんなんじゃあ、週末にひとり寂しくブリトーを喰うことになるぞ」「でも、ブリトーは美味いじゃん」「うん、おれもブリトー好き」・・・って、なんなんだよ、その会話ー!・・・でも、もしかして、これ、笑う映画なのか?ここ、笑うとこなのか?と、酒でもあったら、グイグイ飲んで、案外楽しく突っ込みながら観られたかもしれないな。うん、これ3人で酒飲みながら観たら良かったかもしれない。
- 元店主
- じゃぁ、あのカメラが180度回転するところも、笑うとこですかね?
- マツヤマ
- ああ、大爆笑するとこだよ。
- ヤマネ
- アンソニー・ホプキンスの雇ったSPが、画廊で張ってるとこもですね!露骨に怪しい!あんたそれバレバレ!
- マツヤマ
- わははは、その後、ホプキンスが画商を犯人と間違って殴るとことかな。あれ、観客みんな叫んでだよ、「ちゃうちゃう、その人はガショー、ガショー!」って。
- 元店主
- はははは。傷口をボンドで塞ぐところとか。
- ヤマネ
- あはははは!ラストで何故か奥さんがキメキメの格好してるとことかね!
- マツヤマ
- わはははは!!アル・パチーノがシェイクスピア引用しながら自殺するとこもな!
- 元店主
- はっははははは!バイクに乗ってるイ・ビョンホンのドアップ、とか!
- 三人
- わはっっはははっっはー!!!
- ヤマネ
- ・・・あー、面白かった。やー、新年早々、やっぱり面白い映画だったのかもしれませんねー。壊れかけた我々3人の仲も回復したし、やっぱいい映画ですね!・・・てな訳で、2月の課題映画はティム・バートンの新作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』にしまーす。
- マツヤマ
- もう公開始まってるんじゃないか?
- ヤマネ
- わわわ、急がなくちゃ!ではー。
Comments
投稿者 オーソン : 2017年02月09日 18:10
新年すぐに観たので、もう印象が…。
覚えているのはボンドで腹部の傷を接着する事とイ・ビョンホンの意味不明なキャラクター。腹部の傷がつくシーン、そこまで酷い損傷を受けているように見えなかったのに、服をめくると凄い傷になっている事に驚き、そこをボンドで塗り固める事にさらに驚きました。あのボンドちゃんと医療用を使っているのか?アメリカでは傷口にボンドを使うという行為は一般的なのか?そもそもこの方法でいいのか?…とにかくこの点が一番気になりました。
そもそも、物語にのれる要素がなかったので、真相が明らかになっても、「あぁ、そうですか」という感想しか出ず。
イ・ビョンホンは…この映画で得をすることが1つもなかったのではないかと。『マグニフィセント・セブン』の方が見せ場がある分良かったです。イーサン・ホークといい感じの関係でしたし。でも、『グッド・バッド・ウィアード』の方が良かったです(脱いでるし)。
投稿者 uno : 2017年02月12日 11:37
今年一発目から、どうコメントすんねん!って映画館のイスでずり落ちました。
アンソニー・ホプキンスとアル・パチーノが出てるのに上映館が異様に少ないので嫌な予感はしてましたが。。。ほんと???の連発で。
後から考えてみると、単純なストーリーなのに脇役(ある意味主役)のシャーロットとイ・ビョンホンが話を引っ掻き回しただけのような。
ところで、皆さん気になるイ・ビョンホンですが、日本の公式ページだと役名が「謎の男」で、そのままやんけー(笑)英語で「謎の男」ってなんていうの?と気になって、この作品の英語版wikiを見たら、イ・ビョンホンの役名が「The Accountant」になってるんですよ。accountant って会計士なんですが。。。日本の配給会社も「会計士なの?どうしようか。。。」ってなったと想像したら笑えます。
良かった点は、この作品の舞台がニューオリンズなんですが、アーサーの邸宅が古き南部の豪邸って感じで雰囲気があったとこ。(それくらいしか思い当たらない!)
ところで、この事件の発端になる、エミリーがベンに情報をリークしたり、男に顔面をボコボコにさせて誘拐を装ったりするのは、ただアーサーの気を引くため?冒頭のアーサーとエミリーのやり取りにヒントがあった気もするんだけど、ボーっとしてたんで、それすらよく分からない。。。
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