アート
画家泉茂の写真展
滋賀県立近代美術館に「画家泉茂の写真展」を観に行く。泉茂と言へば、50年代に瑛九らと共に「デモクラート美術家協会」を結成し、関西アバンギャルドの先駆けとなつた画家さんである。すでに平成7年に没してゐるが、私は没後すぐに伊丹市美術館で行はれた回顧展に行き、その時に感銘を受けて、その名前を頭の中に牢記してゐたのであつた。
ジグマー・ポルケ展
大阪国立国際美術館に「ジグマー・ポルケ展」を観に行く。前回、野々宮さんにアドバイスいただいた通り、今度はバスにて梅田駅から。「土佐堀一丁目」で降りれば、あ、ビルの隙間から見える! …で、アッといふ間に着いたのでした。
フンデルトヴァッサー展
京都国立近代美術館に「フンデルトヴァッサー展」を観に行く。私が初めて“フンデルトヴァッサー”の名前を知つたのは、「迷宮の魔術師たち」種村季弘著(求龍堂)においてであつた。そこに素描されてゐた“渦巻き”の画家に興味を持つた私は、その後も様々なところでチョイチョイと彼の絵を見ては「いいなー」と思つてゐた程度だつたのだけれど、今回、このやうな大規模な展覧会に行つて、今まで知らなかつたこの画家の全貌を垣間見ることができ、激しく感動したのであつた。やはり彼は、私好みのアーティストであつた!
芸術の春
ババさん来店。京都国立博物館で行はれてゐる「大絵巻展」に行つてきたさうだ。どうでしたか?
「もの凄い人! みんな並んでゐました。1時間待ち、とか。出されてゐる作品の量も凄いので、とても全部は見きれませんでした。もう一度、行かないと」
プーシキン美術館展
大阪にある国立国際美術館に行く。例によつて家を出るのが遅いもんだから、阪急の梅田駅に着いた時はすでに16時。美術館は17時までだから、大急ぎでタクシーに飛び乗る。が、例によつてタクシーの運ちやんは国立国際美術館を知らず。前の時もさうだつたが、大阪では無名なのか、国立国際美術館。しかし、いざ入館してみると、平日にも関はらず、老若男女で賑はつてゐるのであつた。
榎忠ひふみダムタイプ
ベッチ来店。KPOキリンプラザ大阪に「その男・榎忠」展を観に行つてきたさうだ。今日は土曜日だから、榎忠さん本人が居たんぢやない? 伝説のパフォーマンス、“ローズチュウ”を再現するときいてゐたけど。
「うん、ゐたよ。ちやんと女装して、ローズチュウとして、バーのママをやつてゐた。面白かつた! で、帰り際に握手をしてくれたんで、レディーに対する敬意を籠めてその手にキスをしたら、お返しにホッペにキスをし返してくれた。ほら」と、ホッペを見せてくれる。確かに、口紅の跡が。
その男・榎忠
KPOキリンプラザ大阪に「その男・榎忠」展を観に行く。榎忠は、身体中の毛を半分だけ剃り落としてハンガリーに行く「半刈りでハンガリーに行く」といふパフォーマンスで有名な神戸在住のアーティストである。一般的には、あとポートピア‘81に出展(?)して、ヤノベケンジにも絶大な影響を与へたと言はれる「スペースロブスター」ぐらゐが有名な作品か。私もその程度の知識しかなかつたので、この回顧展はいい機会だと思ひ、トモコとハッサクさんを誘つて大阪まで足を伸ばしたのである。
近代藝術家之書
何必館にて「近代藝術家之書」展を観る。これはいはゆる書家の手になる書作品ではなく、芸術家(詩人、画家、陶芸家…etc)たちによる書作品。書といふのは不思議なもので、書家以外の人によつて成つた作品の方が、書家の作品より良かつたりする場合が往々にしてある。書の世界でも非常に評価の高い良寛の有名な言葉に「貧道の嗜まざる所三有り、曰く詩人の詩、書家の書、庖人の餞、是也」といふのがあるけれども、ま、さういふ事です。詩人が書いた如何にもな詩とか、書家の書いた如何にもな書とか、料理人の作つた如何にもな料理とかは、私はあんまり好きませんなー、てな感じで、実はこの言葉は私の座右の銘でもあるのであつた。なんにせよ、専門家には専門家の臭みがあるものである。そして、世の中にはこの“専門家の臭み”に敏感な人たち、といふのがゐるのであつた。
最澄と天台の国宝展
京都国立博物館に「最澄と天台の国宝」展を観にいく。天台宗と言へば、真言宗と並ぶ平安時代の仏教の宗派である。官命で唐に渡つてシナの仏教を隈無く収め、帰国した後に桓武天皇から鎮護国家を任された最澄が開いた宗派で、そのエリート然とした有り様は華々しいが、個人的には自費で唐に渡り、最澄がサッと撫でただけの密教を窮め尽くして、さらに法統まで継いで帰国し、様々な呪術を駆使して伝説を作りまくつた空海の方に惹かれるので、今まであまり天台宗には興味がなかつた。とはいへ、1200年に渡り日本を、京都を守つてきた巨大宗派であるので、もちろんその奥は深い。数年前にあつた「空海と高野山」展ほどの感銘はなかつたが、なかなか面白く堪能できた。
小林古径展
京都国立近代美術館に「小林古径展」を観に行く。小林古径は、明治から昭和にかけて活躍した日本画家。切手のデザインなどにもなつてゐるし、日本人ならその絵を見れば「ああ、この絵。なんか見たことある」と大抵の人が言ふと思ふのだけれど、その割には名前はあまり知られてゐないやうな気がする。私も興味はあるが詳しい事は何も知らない、といふ状態だつたので、これはいい機会だと繰り出したのである。
ミッフィー展
トモコが大丸京都店で行はれてゐる「ミッフィー展」に行つてきた。実を言ふと私も明日にはこれを見に行くので、今日は書くこともない事だし、まとめて本日に感想を書いてしまおうと思ふ。