チャーリーズ・
エンジェル
フルスロットル
前作は、カンフーアクションを楽しんだものの、ギャグのユルさに大いに脱力、今回は、製作費 170 億円もかけて大幅にパワーアップ! というか、フルスロットル! って、製作費かけ過ぎ! フルスロットルにも程がある! 『ソラリス』『ミニミニ大作戦』の製作費 130 億円にもたまげましたが、「お色気ロマンチック・コメディ」に 170 億円の製作費とは、ハリウッド様もまったく豪気なものです。170 億円の映画は「超大作」と言ってよいでしょうけど、かつて「超大作」といえば、『ベン・ハー』『クレオパトラ』みたいなローマ史劇か、『史上最大の作戦』『遠すぎた橋』みたいな戦争物がイメージされたものですが、『ソラリス』『ミニミニ大作戦』にしても、この『フルスロットル』にしても、本来は「余りお金はかけられないけど、アイデアだけはある」みたいな題材のはずですよね。一体、どこにお金がかかったのでしょうか? やはり、出演者のギャラでしょうか。まったくうらやましい話です。
そんなことはどうでもよくて、前作はユルユルだったのですけど、今回は、オープニングのキャメロン・ディアスの阿呆ロデオから掴みはバッチリで、エンディングまでまさしくフルスロットル! 息つぐ間もなくアクション+コスプレ+ダンスのつるべ打ちで、間延びしそうなシーンは全部カットしたからか、お話がよくわからなくなっております。そもそもどうでもいいストーリーですので全然構わないのですけど。
製作費 170 億円で優秀なギャグマンを雇ったのでしょうか、前作に較べると笑えるギャグが大幅増、大いに笑わせていただきました。今回、ビル・マーレーに代わって黒人バーニー・マックがエンジェルズをサポートする役柄で、黒人ネタが増量しているのもグーでございます。
というか、キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リューの、恐いものなし、野放し、アドレナリン出まくり、テンションの高さに圧倒されっぱなしです。現場も楽しくって仕方がない! って雰囲気です。よっぽどギャラが良かったのでしょうね。うらやましい話です。
さらに、IMdb のトリヴィアを見ますと、
- ルーシー・リューの邸宅は、『ビッグ・リボウスキ』で使われたものだよ。
- オープニング・クレジットで、男装のエンジェルズがいる赤い男子トイレは、『シャイニング』の精巧なレプリカだよ。
- 『スタスキー & ハッチ』で使われた、白いストライプが入った 1974 年型の赤いフォードがオープニングに登場しているよ。
…などなど、映画好きが喜びそうな小ネタも満載でございます。
テンションが落ちない間に、CG を極力減らしギャラも少な目にして製作費を節約し、半年に 1 本くらいのペースで続々と続編を作っていただきたい、と思いました。前作よりもオススメ。
☆☆☆★★(☆= 20 点・★= 5 点)
BABA Original: 2003-Jul-9;- 関連記事
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「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」