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 Diary 2003・7月22日(TUE.)

チャーリーズ・
エンジェル
フルスロットル

 MOVIX にて『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』を観る。前作を上回る面白さで、正に至福のひとときであつた。ストーリーの無内容さ、ユルさ、などは前作と変はらないものの、今回は随分とこなれたのか、PV 風にエンジェルたちの活躍とベタなギャグをダダダー! と並べただけで、かへつてスッキリし、如何にも少女の妄想世界を描きました、といつた感ぢがよく出てゐて、素晴らしかつた。CG で処理したトホホなアクションも、『マトリックス リローデッド』に較べれば何百倍もカッコヨク、やはりオタクの妄想より少女の妄想の方がずつと高級だな、とひとりごちたのであつた。

 なにより! 今回はチャーリーとエンジェルたちの橋渡し役として、前作のビル・マーレーに代はつて、あのバーニー・マックが出演してゐる! バーニー・マックと云へば、アメリカでは人気絶頂(らしい)の黒人コメディアンで、私はスパイク・リー『キング・オブ・コメディ』で、彼の話芸にやられてしまつてゐたのだが、その彼が画面に出てきた時は、もちろん彼が出演してゐるなんて知らなかつたので、思はず声をあげてしまつた。バーニー・マック、素晴らしいです。

 さらに! もうひとり、コメディアンとして私も大好きな、あのジョン・クリースが出てゐる! モンティ・パイソンの、ジョン・クリースである。特に目立つたギャグをかます訳ではないが、ただそこにゐるだけで、なんかおかしい。さすが、ジョン・クリース。

 このやうに、最高のコメディアンを二人も迎へ、もちろんエンジェルたちも相変はらず魅力的。キャメロン・ディアスは言はずもがな、今回はルーシー・リューが良かつた。そして、ドリュー・バリモア。…ちよつと、太りすぎ。さらに老けたか。…まあ、でもそれもまた良し。この映画は、彼女が居なければ、なかつた訳だし。敵役のデミ・ムーアもグー。これだけの役者を揃へるのは、大変だつたのではないか……え? 制作費 170 億円! ……まあ、少女の妄想を映像化するのはお金がかかるといふことで。

 とにかく、どこかが壊れてゐるんぢやないか、と思ふぐらゐ笑ひ続けるエンジェルたちにつられて、観てゐる我々の脳味噌もトロ〜リと溶けること必至。メッチャ気持ちいいです。チャーリーズ・エンジェル最高!

小川顕太郎 Original:2003-Jul-24;
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