拝啓 元店主殿 [文化]
ヨーロッパを襲っている寒波は容赦なくイタリアにもその猛威をふるっており、オパールで沸点近くまで温まった心までもがカチカチに凍る毎日です。というくらい、ホンマに寒いんですよ!
先日はオパールにお邪魔させていただき、ありがとうございました。オパールが存在していなければ日本に帰る意味が激減してしまうというくらい、日本に帰ったときにオパールの扉をカラカラと開けるのを楽しみにしています。それにしても、いつもながら、私のたわいのない話に親切につきあっていただきすみません。
歌の話。
私が習ったその先生はちょっと過激な感じもする方で、「いいこと? 日本の芸大とかなんとか、そういうところで教えられる歌い方はろくなものじゃないのよ! しかも、そういうところを卒業したというだけでエラソーにしている輩がいて、どうしようもないわね!」
などと、愉快痛快な発言を常々なさっているのですが、なにぶんベルカント唱法というのが何かもわからない、歌(の理論)に関して私はずぶの素人なものですから、先生の発言が本当の本当に正しいのかそうでないのかよくわかりません。
そうは言っても、正しい歌い方をすればどこの誰だって歌えるというのは、1年近く歌というものを習ってみた今となっては、確かにそうだろうなという気が強くします。ただしこれは(私があの席でお伝えしたかどうかは定かではないですが)「先生が良ければ」という但し書き付きでの話です。先生からすれば、「少なくとも、私に習えば歌えるようになる」ということを言いたいのでしょう。
そのようなわけで、私のつたない説明では元店主に歌い方をお伝えすることは到底できず、忸怩たる思いです。
世の中にはきっといろんな歌の勉強の仕方が存在しているのでしょうし、それぞれの方法で歌えるようになるのでしょうけれど、この先生についていけば、相当なところにまでは連れて行ってくれるのではないでしょうか。といっても、私は趣味の世界からは出ないでしょうけれど…。
そして、以来、私は、人にものを習うということがいかに素晴らしいことであるかを理解するようになりました。来週の月曜日からフランス語を習い始めます。ボンジュール!
ときにKindred the family soulは、イタリアに帰ってから早速聞いてみました。ありがとうございました。しかし、ジル・スコットほどの興奮は得られなかったです。ごめんなさい。次の日記ではRebecca Fergusonも含めて、書いてみたいと思っています。
では、元店主、トモコさん、ユキエさん、お元気で!
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