南フランスのコーヒー [CAFFE']
冬ですねえ。ミラノの冬は、日の出が遅くて日没が早いため、それはもう陰気な感じです。トンネルの中にすっぽりと入ってしまったような気持ちになります。暗くて長いトンネル。でもこれは、最高に爽やかな春と夏を楽しむために欠くことのできない手順なのです。たぶん。…ということで今日は南フランスのコーヒーについて。
なぜフランスではなくって"南"フランスかというと、それは私が南にしか行ったことがないからです。ひょっとすれば北の方ではまた異なるコーヒーが飲まれているかもしれません。
今年、南フランスに3回ほど立て続けに行ったのですが、結論から言ってコーヒーの味はもう一つ、いや、もう二つです。イタリアの濃いコーヒーに慣れてしまっているせいでしょうか、どうもしっくりこないんですよね。イタリアで飲むエスプレッソを適当に抽出してお湯で薄めてみた、みたいな味がするのです。これがいただけません。
全自動のコーヒーマシンが多用されているところもマイナスポイントです。インスタントでウイーンってやられても、やっぱり味に限界があります。というか、不味いです。そもそもその時点でコーヒーへのこだわりが無い人たちなのかな? という疑問が出てきます。カフェオレも試したのですが、うーん。
こう書くと私がフランス嫌いのように聞こえるかもしれませんが、断じてそんなことはありません。イメージだけで判断していますが、フランスはとても好きです。イケてます。日本人が憧れるヨーロッパがあります。そして、いつ食べてもフランス料理はとてつもなくおいしく感じます。イタリア料理には無いあの優しい味がたまりません。KKちゃんと顔を見合わせて、「おいしい! これからはフランス料理の時代やっ!」 と歓声を上げるのが常です。でも、コーヒーは、コーヒーだけは…。NO!
そんなわけで、南フランスからイタリアに帰ってきてコーヒーを頼み、エスプレッソマシンから抽出される濃いコーヒーを飲んだとき、あ-イタリアに住んでて良かった! といつも痛感してしまうのです。
そりゃ、いわずもがなフランスにもおいしいコーヒーはあるでしょう。でも、探さないといけないみたいで。どこに行っても普遍的においしいコーヒーが飲めるという点ではイタリアにかないませんぜ。イタリア最高!
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