映画の見方を知らない人が見た
「ファイト・クラブ
まずオープニングがかっこよかったですね、映像と音楽が非常によくマッチしていて思わず魅入ってしまう。こういう感覚を web で表現できたらさぞいいだろうなあ、けど Flash じゃ難しいなあ。以前マトリックスを見た時もそんな事を考えたりしていたのだが、その時もやはり具体案は出てこずじまいであった事をふと思い出したりしてみる。今度の作品は必ずや達成してくれるわ!!
…などとそんな事を考えている間に本編突入。
デビット・フィンチャーという監督はよくよくラストにオチを持ってくるのが好きな監督らしい。『セブン』『ゲーム』の 2 作は見たが、それらの作品においてはそうであったし、今回も例にもれず最後に落としてくれました(にしてもゲームのオチはひどかった)。「衝撃のラスト」ってのが結構あたりまえの事になってきて(『シックス・センス』とか)最近じゃあとりたててラストで特に衝撃を受ける事がなくなってしまいました。『ファイト・クラブ』もかなり前の段階でもう読めちゃってたから、最後もほぼ予想通りの展開。
そうやって考えると BABA さんの言う通り先入観を持って映画を見るってつまらない事なのかもって思えてくる。「衝撃のラスト」って予告されたらだいたい警戒してみるから衝撃なんて受けへんもんなあ。
今回ファイトクラブを見るにあたっての予備知識といえば、サブリミナル効果が含まれている事。説明すると極々一瞬の映像を何度も繰り替えし挿入する事で脳にその映像を刷り込む効果の事です。昔実験でポップコーン(だったと思う)の映像を映画の中に断片的に入れていったところ、売り上げが倍増したらしい。しかし人の思考を洗脳しかねないものなので方法は禁じられているって話です。
ファイトクラブではブラピの映像が所々にでてきます。赤いジャケットが目立つので比較的分かりやすいと思いますよ。最初ワイドショーで見た時はなんでこんなことするのかさっぱり分からなかったんですけど、タイラーの存在を考えた時になんとなく納得いくかなと。
ブラットピットはかなりキてるキャラでした、やる事がめちゃくちゃ。けど僕はヨゴレ役を演じる B・ピットが好きなので、そういう視点で見るともう最高! 頭がきれて、弁もたつ、喧嘩も強い。やっぱり悪役はこうでなくっちゃ!
にしても喧嘩をしてストレスを発散しようってとこから始まったファイトクラブが、なんだか宗教の教祖みたいになってきて爆破テロを起こしたりするんだから、まるでどっかの宗教団体みたい。もしかしてそれをモチーフにして作った映画だったりして。…ってまたいい加減な事言ってるなあ、これも OPAL 効果だろうか。
ちょっと E・ノートンのキャラが弱かったのが不満と言えば不満。なんせ彼はは最後までタイラーに踊らされっぱなしだったからね、そのキャラクターなりにいい味出してたので、E・ノートンが悪いとは思わないけど、できればニコラス・ケイジあたりのビジュアル的にも強烈なキャラとの対決だったらもっとおもしろかったかもしれない。あ、けどそれじゃあ『コン・エアー』チックになってちょっと嫌やな。
話は全然それますが、今文章を書いててちょっと思った。僕はどうやら「対決もの」が好きらしい。意識はしてないつもりだったが『レオン』『デビル』『フェイス・オフ』『ザ・ロック』 etc …。普段あんまり映画館で映画を見るという事をしない僕が劇場に足を運ぶっていうのはそういうタイプの映画がほとんどなんだなー、なんてことに今さらながら気がついた。
そして敵役に肩入れする傾向があるようだ。とりあえず映画を見てる間は「主人公がんばれ!」と思ってしまうのだが、見終わってから印象に残っているのはいつも敵役の方、だからゲイリー・オールドマンなんかが好きなんですねえ。やっぱりこうやって文章書いてると自分の好みの事とかも改めて気付いたりしますな、裏をかえせば、いかに普段脳みそを使ってないかがよく分かるってもんですが。
なんだかまともに映画の話をほとんどしてないなぁ、話もそれっぱなしやし。まあ「ファイトクラブの事はだれにも喋るな」とタイラーに言われているのでこんなもんでしょ、あとは自分の目で確かめて下さいな。
おまけ ● おいしんの今年見た映画ランキング
- 『マトリックス』
- 『バッファロー 66』
- 『アルマゲドン』
- 『ファイトクラブ』
- 『シックス・センス』
- 『奇跡の丘』
- 『テオレマ』
- 『アポロンの地獄』
- 『ポリー・マグーお前は誰だ』
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