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Theater Review 2000・7月13日(THU.)

M:i - 2

 トム・クルーズ主演『ミッション・インポシブル』第 2 弾。前作はブライアン・デ・パルマ、今回はジョン・ウー。メイン・ストリームからちょっとはずれた監督を起用し、ちょっと毛色の変わったアクションシリーズとして定着させようとしているようである。

 今回も、「新しいアクション映画を作る!」との気概がみなぎっており、T ・クルーズが横っ飛びになりながら二丁拳銃をぶっ放すのをスローモーションでとらえるジョン・ウー調のアクション演出がなかなか秀逸、クライマックスはなぜか素手の殴り合いになるのだが、カンフーっぽい跳び蹴りなど、おお! って感じ。

 しかし、アクション映画でも、大事なのは脚本。T ・クルーズは、よくわからない諜報機関のスパイなんだけど、強奪された病原体とそのワクチンを取り返す、という特命を受け、チームを組むのが自分も含めたったの 4 人。なぜだ? もっと大々的に病原体+ワクチン奪還作戦を組むべきではないか? T ・クルーズの孤軍奮闘に世界の運命をまかせていいのか? …という疑念がむくむくと湧く。

 同じ T ・クルーズの孤軍奮闘でも、前作の場合はそれなりの必然性があった。東西冷戦終結で少人数編成しか組めないくらいリストラが進んでいるのか? スパイもたいへんである。っていうか、モトモト単なる私企業である製薬会社の不始末を、なぜ諜報機関が隠密理に処理せねばならぬのか。犯人が元諜報機関員だから隠匿したかったのか? と謎の多いストーリーであるが、とにかく理性を限りなくマヒさせて、プロデュースも兼ねる T ・クルーズのオレ様ぶりを堪能するのが正しい鑑賞法である。

 予告編を見たことがなく、過剰な期待を抱いていない人にはオススメ。

BABA Original: 2000-Jul-13;

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