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 Diary 1999・12月25日(SAT.)

東京から帰る

 カノウの部屋で目覚める。四畳半ほどの狭い部屋がうずたかく積まれた本の山によって覆われ、そのわずかにあいた隙間にカノウとともに抱き合うように転がっている自分を発見する。最悪だ。近くの本の山の上においてあったお茶を、カノウに「貰ってもいいか」と問えば、カノウは、それはお前が昨夜買ったものだ、という。覚えがない。もしかして、と昨夜の記憶を辿ってみるが、切れ切れにしか覚えていない。生まれて初めての記憶喪失体験。正に、最悪だ。文壇バー「風花」で、ワインを 1 本、ビールを 1 本、ジンをロックで一杯飲み、その後、小松美彦さんに捕まってウイスキーを 3 杯ほどコップになみなみと飲まされたところまでは覚えている。いや、その後、カノウと成宮観音と 3 人でタクシーに乗ったのも、タクシーでお金を払ったのも覚えている。カノウの部屋に入った瞬間も覚えているのだが……。

 なんにせよカノウと別れて、ぼんやりした頭を抱えたまま新幹線に乗り、京都に帰る。忘れないうちに、と東京第一日目の日記だけを書いて管理人の所に送り、オパールへ。仕事ですよ、仕事。

 渋谷のコンドーム専門ショップ「コンドマニア」で買ったペニス型のパスタを皆へのお土産として、ヒロキくんに調理してもらって出す。茹でると形が崩れてしまっていまいち、だよねえ。「でもこれ、私の知っているのと形が違う!」とクニトモさん。そ、そうですか。

 サトウヒデカズさんという方が、「サヴァ・マッチ」というミニコミの営業も兼ねて来店。このミニコミはお洒落で、おフランスで、ガーリーで、といったもので、厳選されたカフェやショップのみに置かれている、らしい。しかし、この場合、そんな事はどうでもいいのだ。実をいうとこのサトウさん、ノーザンソウルファンだったのだ! ガーン!! 神奈川で行われたイベントにケブ・ダージを呼んだのも彼だ。サトウさんはもともとロンドンで、ジャズ・レアグルーブの DJ をしていて、ケブ・ダージとはそこで知り合ったらしい。以来、親しく付き合っているとの事。サトウさんは、オパールに入った瞬間からソウルを感じたそうだ。嬉しいじゃありませんか。まあ、確かにその時、店内にはノーザンソウルがガンガン流れていましたがね。

 そのケブ・ダージを招いて神奈川で行われたノーザンソウルのイベントは凄かったらしく、なんと 30 時間ノンストップ! 会場の上にはサウナがあったらしく、疲れた人はそこで仮眠をとって元気を回復し、さらに踊り続けるという気の狂ったもの。素晴らしい。私も参加したかった。まったく新宿の文壇バーで飲みつぶれている場合ではない。サトウさん、次回は是非とも参加させて下さい。キタアキくん、クラタニくん、関西も負けてられまへんで。

 なんだか疲れが全くとれていません。やること山積みで気が重い。師走ですか、師走。

小川顕太郎 Original:2000-Dec-27;