Diary 2005年3月4日(Fri.)
コーヒー & タバコ
雑誌「BRUTUS」が2005年3月15日号で、コーヒー & タバコ特集をやつてゐる。偉い! と私は思はず快哉を叫んだ。もちろんこれはジム・ジャームッシュの新作『COFFEE AND CIGARETTES』に引つ掛けた特集であり、内容の方も、ま、かなりペラいけれど、それでも禁煙ファシズムの嵐が吹きすさぶ中でこのやうな特集を組んだだけでも偉い! と言へるだらう。表紙がいい。「I♥NY」をパロッて、「NY」の部分がコーヒーとタバコの絵になつてゐるのだ。禁煙ファシズムの総本山であるNYに対する痛烈な批判になつてゐる、とも言へる。中にも、ニューヨークでタバコを吸つてゐる人々の写真が多数載つてをり、「大人の遊び場だったら、『お客さん、禁煙ですよ』なんて野暮なセリフは聞こえてきません」「そんなわけでブルームバーグ市長がなんと言おうと、やっぱりタバコはNYの立派な文化」などと言ふ文章が散りばめられてゐる。また養老孟司が、ベトナム戦争の時に批判勢力を反捕鯨運動へと誘導した事を示す文書が最近見つかつたと指摘し、最近の禁煙運動も何か別のものを隠すスケープゴートではないか、と問ふてゐる。等々。やはりこれは、ユリイカ2003年10月号「煙草異論」と並んで、購入すべき雑誌なのではないか。買ふべし?
小川顕太郎 Original: 2005-Mar-4;