津波爆弾/ビル・ブランドン
雑誌「新潮45」を読んでゐたら、浜田和幸が、この人はいつもホントかウソか分からないガセ寸前のネタを扱ふ人だが、この間のスマトラ沖地震はアメリカの地震兵器による攻撃だつたのではないか? といふ話を書いてゐた。地震兵器とは、人工的に気象をコントロールして地震や津波、台風などを起こして敵国にダメージを与へる兵器の一種で、アメリカは戦前からかなりこの兵器の開発に力を入れ、今ではかなりのものが出来てゐる、といふ。で、なぜ今回の地震がアメリカ軍による攻撃だと見なされてゐるのかといふと、まづ今回の地震が、アメリカにとつて多大な利益をもたらしたからだ。スマトラ島北部は、インドネシアからの独立をもとめるイスラム過激派の根拠地のひとつであり、ビン・ラディンの潜伏先とも言はれてゐる、らしい。この過激派組織が、8万人とも言はれる死者を出し、壊滅した。同じく、東チモール独立運動勢力も壊滅。アメリカ軍の海兵隊による「災害救援部隊」が続々と現地入りし、30年来の念願であつたこれらの根拠地を占拠したといふ。
また、まるで津波が来ることを予想してゐたかのやうにアメリカ軍が空母2隻・戦艦7隻を用意してゐた事に対し、被害にあつたインド・スリランカ両政府は疑問の声をあげ、アメリカによる援助を頑なに拒んでゐるらしい。インド政府は、「災害救済を笠にきたアメリカ軍による占領政策を受け入れることはできない。今回の地震や津波は自然災害とは明らかに違ふ」と、昨年の12月27日に声明を出したさうだ。
地震兵器と言へば、阪神大震災のことを「地震兵器による攻撃だ!」と言つたオウム真理教の事が思ひ浮かぶけれど、まァ、オカルトの世界ではニコラ・テスラ以来、定番のネタではある。だから今回の事も、オカルトの世界の事だと思ふのだけれど、でも、どうなんでせうね?
ビル・ブランドンの唯一のアルバム(1977年)が(再)CD化された。ビル・ブランドンと言へば、ソウル・サバイバーズでイチモトくんが「THE STREETS GOT MYLADY」をいつもかける事でお馴染みだが、70年代のサザン/ディープソウル界の至宝と言はれて、マニアの間では絶対視されてゐる名前である。むろん、そのレコードはレアアイテムであり、シングル・アルバムともに、普通では手に入れることができない。一度CD化された事があるらしいのだが、そのCDも、すでに1万円前後の値がついてマニア間で取引されてゐるらしい。ので、今回の再CD化は、マニアではない人間にとつては嬉しい限りだ。私も早速購入して愛聴してゐるのだが、いやはや、こいつは素晴らしい。ディープさとモダンさのブレンド具合が絶妙である。ヒップホップ/R & B以外のCDをここまで聴くのも久しぶりだ。イチモトくんが彼女を捨ててビル・ブランドンをとつた、といふ伝説も分からないでもない(といふのはウソで、そもそも彼女とビル・ブランドンのどちらかを選ばなければならない、といふのがどのやうなシチュエーションなのかが見当もつかない)。
なんにせよ、また売り切れて値があがる前に、興味のある人は即ゲット、をオススメいたします。
小川顕太郎 Original: 2005-Feb-21;