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 Diary 2004・11月29日(Mon.)

エグくて

 タカハシくん来店。映画『血と骨』と『ハウルの動く城』を観てきたのださうだ。なんか凄い組み合はせだが、まづ『血と骨』はどうだつた? 面白かつた?

「おもしろく……は、ないです。衝撃的な映像ばつかりで、つらかつたです。恐い! 胸がズーッと痛かつた。」

 さうか。それは…良かつた。で、『ハウルの動く城』の方は?

「難しい。一度見ただけでは、よく分からなかつた。ボク、『風の谷のナウシカ』でもさうだつたんですけど、難しくて何度も観ないとわからなかつたんです。小学生の時に初めて観て、家にビデオがあつたんで、それで何度か観て、やつと中学を卒業したあたりで分かつたやうな気がしました。今回も、あと2,3回は観ないとよく分からないです。一応、理解しやうと、パンフレットは買つたんですけど。」

 ううむ、さうか。で、パンフレットを読んでみたら、どうなの?

「いま、読んでゐるんですけど……あ! これ、これ! この映画!」

 と、タカハシは、パンフレットの後ろについてゐる宮崎駿の映画一覧の中から、『火垂るの墓』を指さして叫んだ。

「ボク、この映画、小学生の時にお父さんと観に行つて、あんまりエグくてもどしたんです」

 え? 劇場で?

「さうさう。戦争映画苦手なんですよ。もう飛行機のブーンと攻めてくる音が聞こえるだけで、ワーとなつて。恐い。つらい。我慢できずに、ウェーと。」

 それで、よく『血と骨』観ることが出来たねー。

「今はさすがに大丈夫です。大人になつたし」

 うーん、大人なら『ハウルの動く城』ぐらゐ分からないと。ッて、私は観てゐないので何とも言へませんが。

 今日もサラリと終はつた。

小川顕太郎 Original: 2004-Nov-31;