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 Diary 2004・11月28日(Sun.)

鼎談近づく

 ヤマネくん、ババさん来店。この時期に私を含めてこの3人が揃つたといふ事は…さう、もうすぐ恒例の「オパール映画ベスト10鼎談」の季節なのだ。

「あー! もうそんな時期なんですかー!」

「うーん、ついこの間、やつたやうな気がするなァ」

 実は私も焦つてゐる。毎年この時期になればさうなのだが、とにかく本数が足りないのだ。今年は今までに本年度劇場公開作を18本観てゐる。(むろん、劇場で見たもの)

「今年はベスト10だけぢやなく、ワースト10も選びませうか」

 ううーむ、それなら私の場合、ベスト10とワースト10にダブりが出てしまう。なんとかあと最低でも2本、いやそれ以上は観ないと。それでも、かなりの無茶なのにはかはりがないが。

 さて、そこで何を観るかだが、今だと観たい映画はせいぜい『オールドボーイ』と『お父さんのバックドロップ』くらゐか。あとは、何かあるかなァ……ウム、『ハウルの動く城』か。これを、どうするかが問題だ。ヤマネくんとババさんは二人とも宮崎駿の大ファンなので、まづ間違ひなくこの映画は上位にくるだらう。ところが私は宮崎駿が嫌いである。『千と千尋の神隠し』は、観たのが鼎談の後だつたので私の選出には入らなかつたが、もし入つてゐれば確実にワースト1の映画だつた。だから今回、私が『ハウルの動く城』を観れば面白いことになるとは思ふのだが…、

 しかし、私は自分が面白くないだらうと思はれる映画を観るのは恐ろしく気が進まないのだ。『千と千尋の神隠し』は、それでもなんとなくテーマが面白さうだと思つて観に行つたのだが(ババさんとヤマネくんのあまりの褒めぶりに感化されたのもある)、茫然として後、激怒してしまつた。こんな下らないもの観せるんぢやない!! …

 で、『ハウルの動く城』だが、もう予告編を観た段階でウンザリしてゐる。これを、いくら鼎談を面白くするためとはいへ、観に行くのは拷問だ。どうすればよいのか。ううむ、つらい。

 しかし、なんでこんな事で悩んでゐるのだらうか。

小川顕太郎 Original: 2004-Nov-30;