Diary 2004・4月17日(SAT.)
天理図書館
可能涼介来店。天理図書館に行つてきたさうだ。貴重書中心の図書館としては国内最大とも言はれ、読書人なら誰でも一度は訪れてみたいと考へるところである。
「いやー、念願の伊藤仁斎コレクションを拝ませて貰つたよー。見る前に手を洗はせられたけどねー。うーん、さすがにボロボロだつた」
可能の言ふ、伊藤仁斎コレクションといふのは、伊藤家伝来の「古義堂文庫」のことだらうが、確か私の記憶では、「古義堂文庫」や「吉田文庫」などの特別貴重書は、事前に館長宛に閲覧願ひを提出しなければならなかつたはずだ。が、可能はいきなり行つて頼んだら、いちおう「普通書ぢやダメですかね」と言はれたらしいのだが、是非にと強く願ふと、見せてくれたのだと言ふ。うーむ。
可能は興奮してゐたのか、いつもより少し多目にお酒を飲んだとは言ふものの、珍しく酔ひはじめ、呂律が回らなくなつてきて、自分のことを「オッチャン」、ユキエさんのことを「美女」と呼んだあげく、一番高いバーボンを注文したものの、飲まずに帰つていつた。大丈夫か。まァ、東京ではいつも酔ッ払ッてゐたやうだけれど。
ちなみに、今日、実は可能が左利きであるといふ事実が分かつた。可能とは 20 年以上の付き合ひになるが、基本的には右利きに矯正されてゐたので、今まで気が付かなかつたのだ。うーん、と考へてみれば、可能が左手でものを食べたり、書いたりしてゐたやうな記憶が、浮かぶやうな浮かばないやうな、気がしたりしなかつたりするけれども、可能は「脳は左右とも鍛へないとダメなんだ!」とか言つてわざと利き腕ぢやない方を使つて生活したりするやうな奴なので、あまり気にもとめなかつた、といふ気がする。チョット驚き。
ここ 2 、3 日、地震が頻発してゐるんですけど。
小川顕太郎 Original: 2004-Apr-19;