Diary 2003・9月16日(TUE.)
次の日
うーむ、静かだ。嵐の「あと」の静けさ、といふか、何と言ふか。昨日、オパール内に荒れ狂つた熱狂が、遠い過去の夢のやうだ。こころなしか、街も静まりかへつてゐるやうな気がする。むろん、百貨店などに行けば、阪神タイガース優勝セールをやつてゐて、活気があるのだらうが、私の所にまでは届いてこない。それにしても、お客さんが誰もゐない。カウンターには、ババさんがポツンとひとりゐる。
「別に、阪神が優勝したつて何も変はらないですねェ。といふか、今年は 85 年の時と較べても、随分おとなしいんぢやないですか。実は今日、ちよつと大阪に行つたんですが、普段と何も変はらなかつたですよ。余塵が、感ぢられない。気のせいですかねェ。」
ううむ、確かに私もさう感ぢる。もちろん、どこか盛り上がつてゐる所はあるのだらうが、私の周りは異様に静かだ。静かすぎないか。
ベッチ来店。肩が内出血してゐる。昨日、応援バットで叩き過ぎたのだ。そこには、微かに昨日の余韻が残つてゐる。
タカハシくん来店。「阪神ファンって、凄いですね。昨日はビックリしました」と言ふ。まあ、あんなもんだよ。85 年はもつと凄かつたぞ、たぶん。…西成の暴動と、記憶がゴッチャになつてゐるのかな? でも、友だちの何人かは自動車をヒックリ返したりしてゐたはずだけど…。
帰り道、阪神優勝により半額! と書かれた幟のたつたカラオケ屋の前を通ると、なかは犇めいてゐた。うーん、さうか。
ところで、映画『アンダー・カバー・ブラザー』は京都でやらないのかな? 一向に情報が入つてこないけれど、これ、今年一番観たい映画なんだけれどなァ。
小川顕太郎 Original:2003-Sep-17;