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 Diary 2002・10月5日(SAT.)

畦石舎展
はじまる

 私の属している社中「畦石舎」の展覧会が今日から始まった。本日の朝 9 時から搬入作業があり、私は軽く仮眠をとっただけの寝惚けた頭で参加。全体を仕切るテラダさんの指示に従い、ナカムラくんに付いて、慣れない搬入作業を行う。

 それにしても、私の作品の下手さ加減は突出している。もちろん私は書を始めて 1 年とちょっと、篆刻にいたっては半年ほどで、さらにここ半年くらいはまともに教室にも行けていない。そのような人間がろくなものを作れる訳がないとはいえ、あまりの酷さに自分でも感心するぐらいだ。作品を作るにあたって、私とて考えたことがなかった訳でもない。どうせ酷いものしか出来ないのなら、酷さをそのまま投げ出したようなものにしよう、という、いたって抽象的な考えだ。だから私は他の人々のように、作品を額に入れることはしなかったし、落款も書かなかった。書く文字も 4 文字で、まるで練習に書いたようなものにした。恥ずかしながら、「アルテ・ポーヴェラ」という言葉が頭の中をよぎったという事実も、告白しておこう。で、実際に展示されてみると、想像とだいぶ違う。いっそ無惨な感じが漂っている。そこがいいのだ。などとは、私からは口が裂けても言えない。私の代わりに誰か言ってくれないか。搬入を終えて、フラフラしながら家に戻る。

 寝て、起きて、店に向かう。夜はなかなか忙しい。土曜の夜だし。小先生やテラダ さんもやってくる。少し恐縮。それも忙しさに取り紛れる。畦石舎展は今日から 3 日間。はやく終わってほしいと思う。

小川顕太郎 Original:2002-Oct-7;