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 Diary 2001・6月14日(THU.)

ニナ・ハーゲン賛

 雨の中を散歩。なんとなく御所の方に向かってトモコと歩いていると、「九里九馬」発見。前から一度行ってみたいと思っていたので、入る。明治末期に建てられた商家を改造しているらしく、アンティークの家具、座敷席、テーブルの上には花瓶にカサブランカが活けてあり、店内にはジャズが流れている。といった如何にもソレ風。分かりやすいが、こういった分かりやすさは大切だ。もし家の側にあったら頻繁に通ってしまうだろう。コーヒー(1 杯 350 円)もおいしい。ナイス。が、ひとつ気になったのは、メニューや貼紙に書かれた毛筆の字があんまり、のような気がした事。いや、そうでもないのかな? いやいやいや。まあ、いいんですけど。

「九里九馬」を出て、少し歩くと「晃庵」という居酒屋があった。どうやら饂飩が食べられるようだし、何より今日は 2 周年記念という事で、日本酒がオール半額! と店先の看板に書いてあるので、思わず入る。「松の司」という滋賀県の地酒の、120 本限定で京都ではここでしか飲めないかも? という何やら上等な奴、1 杯 1400 円(半額で 700 円)を飲む。うまい。いや、高い酒を飲んでいると思うからかもしれないけれど、それでも旨いと感じたら、それはそれでいいじゃないか。と思う。鯖の刺身もおいしかった。この店には額に入った書が飾ってあった。どうしても書に目がいきますな。う〜ん、この書はいいのか悪いのか。はっきりいって分かりません。書って難しいですわ。ははは。

「晃庵」を出て歩いていると、タクヤくんに遭遇。自転車で颯爽と走っておりました。

 家に帰って、CD でも売り飛ばそうと、いろいろ物色する。物色すれば必ず、もう売ってしまってもいいや、という CD が続々と出てくるから不思議だ。なんでこんなもの今まで持っていたのか? という CD が続々出てくる。今回は、ネオアコ系の CD ですな。パステルズとかオレンジジュースとかモノクローム・セットとか。要らん要らん。売ってしまおう。

 このように、ごそごそと家中を捜しまわっていると、ドサッとニナ・ハーゲンの CD が出てきた。ニナ・ハーゲン! ああ、ニナ・ハーゲンはちょっと売れないなあ、う〜ん、よし、聴いてみよう。という事で、任意に 1 枚を選びだし、CD プレイヤーにセットする。邦題『ホールド・ミー』1989 年の作品。…どっひゃー!! かっこいいー!!! やっぱニナ・ハーゲンは天才だわ。格が違うわ。素晴らしすぎる。昔からニナ・ハーゲンは好きだったけれども、それぞれの作品が発売された当時は、どうも時代から半歩ほど(後ろに)ズレているように感じて、そこがまた良いところではあったのだけれど、ちょっとダサイよなあ、でもニナ・ハーゲンはかっこいいから許す、とか思っていた。が、このように時間が経つと、時代とのズレは全く気にならなくなり、その普遍的なかっこよさだけが目立つようになった。うーん、真に良いものは時代とは寝ないのだな。つうことで、SO YOUNG! SAVAGE! ONLY SEVENTEEN!!

小川顕太郎 Original:2001-Jun-9;