可能涼介が来る
昨日はノーザンソウルで一晩踊ったので、朝帰り。そしてなんやかんやしながらやっと眠りについたと思ったら可能から電話がかかってきた。
「今ノガミのうちにいるんやけど、今からそっちに行くし会わへん?」
いやああ、たったいま眠りについたばっかりだから夕方ぐらいにせんか。
「そしたら夕方までどうやって時間潰したらいいねん、おい」
まあ、適当にしたら。
「うううん、どうしよっかなあ……………」
……分かった。とりあえず会おう。駅についたら電話をくれ。
「じゃ、30 分後に」
という訳で、早めに会見を済ませてしまおうと、シャワーを浴びてスタンバイする。が、1 時間を過ぎても電話が掛かってこない。こちらは飯も食わずに待っているというのに、どういうこっちゃ! とブツブツ言いながら、洗濯などをしながら待つ。2 時間程たった頃に電話。
「いま、着いた」
えらい遅い電車やなあ。ところで飯でも一緒に食おうと思うんやけど。
「いや、オレいま食ったばっかりやから要らん。コーヒーでいいわ。」
…オレは蕎麦とかが食いたいなあ。
「じゃあ、コーヒーも飲める蕎麦屋とかに行くか」
そんな所あるんか!?
「いや、知らん」
とまあ、こんな感じで、大宮駅前の喫茶店「ハットリ」に行く。私は蕎麦ではなくオムライスを食べる。そしてそこで可能のこれからの作品の構想・人生の構想などを聞かされた。しかしながらそんな事をここで書いてもしかたがないので、可能から聞かされたもっと違う話を書く。
今や名前を本名の三坂に戻して活躍している成宮観音だが、彼女は田舎の下関から東京に出てきて 4 年半、ただの一度も実家に連絡した事がないという。可能が「親御さんは心配しているんじゃないのか」と言えば、成宮観音は「だから私、少しでも早く有名人になろうと思って。だって私が毎日テレビに出ていれば、両親も心配しないでしょ」と答えた。そこで可能が一言。「お前、そんな努力する前に実家に電話しろよ」。そりゃそうだ。
18 時頃まで喋っていて、別れる。家に帰って日記を書き、寝る。遅番とはいえ、大幅に遅刻して店に行くのは、この時点ですでに判明していたのであった。
小川顕太郎 Original:2000-Aug-20;