京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Reviews > 99 > 0903
Movie Review 1999・9月03日(FRI.)

バッファロー'66

 いやぁーめっちゃよかった。バッファロー'66。もう死ぬかと思た。サイコーに泣けて、サイコーに笑える。間違いなく今年最高の映画でした。いや。ここ数年のベストかも?

 トラウマに泣かされる“最高にいい奴”ビリー。恐らく、少年期は両親に好かれるよう一生懸命だったに違いない。トラウマと言うものは他人には笑い話になり、本人にはとてもシリアスな悩みである。誘拐して実家に連れて行く車の中での「言うとおりやれたら親友になってやる」と言うくだりが良い。このセリフに、この映画の主題がすべて表されているように思う。

 突然、父親がシナトラのように歌ったり、彼女がボーリング場で踊ったり、しかもスポットまで浴びさせといて、その事にはほとんど触れない。「踊っとらんと座っとけ」と言う、ありゃりゃな台詞。こいつは関西芸人の笑いを習得してるに違いない。それになんと言ってもトップレスクラブの発砲シーンのストップモーション。全く CG 無し(と思う)の画期的(と言うより普通あほらしいて誰もせんだけか)撮影。これは映画の革命だと言う『マトリックス』よりも革命だ。と私は言おう。

 最後の最後まで情けなくカッコ悪いのがとっても良い。が、『最悪のオレにとびっきりの天使がやってきた』と言う、うたい文句は説明のしすぎか? と言う感も。映画観る前にそんなん言うてもたらあかんやん。


 最悪の宣伝コピーにとびっきりの映画。ちなみに「おもしろ・かおのすけ」さんは、8 月 15 日付けの店主の日記に登場した「ナチュラルボーンパンクな先輩」のことです。(管理人)

おもしろ・かおのすけ
Original: 1999-Sep-03;

レビュー目次

Amazon.co.jp アソシエイト