Movie Review 1999・11月29日(MON.)
オーシャン・トライブ
宣伝コピーは「生きること、友情、そしてラスト・サーフィン」。どうも監督自身の体験の映画化らしいぜ。
昔のサーフィン仲間のボブが、ガンで余命いくばくもない、ということで昔の仲間が共謀して誘拐同然、ボブを拉致、ムリヤリサーフィンさせる。メキシコあたりまで、でっかい波を求めて南下、結局ムリがたたってボブは死んでしまうが、「それぢゃ、そういうことで」と海に死体を捨てる。作者たちが「病院で何ヶ月か延命するより、サーフィンして早死にした方が良かったよな」と納得するための映画。
ウィル・ガイガーってヤツが脚本・監督。自分の体験を映画化した「オレ様思い出映画」。こういうのは珍しいと思うのだ。「オレにはとっても楽しくて、それなりに感動的な体験だったんだけど、他のヤツらにゃあどうでもいいことだろうなあ」と、普通思うからだろう。でもこの監督の場合、ついつい、しかも処女作で作ってしまったわけだ。次の作品って果たして撮れるのか? と人ごとながら心配。まあ、自分で主演しなかっただけマシ。
とはいえ、サーファーの精神の特質、というものが見え隠れしておもしろくはあった。ヒッピーと似たりよったりとは言え、マリファナは一応御法度、イルカが大好き、とかね。中途半端な中年サーファー男の昔話を聞いてもいいよ、という心優しき方にはオススメだ。
BABA Original: 1999-Nov-29;
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