Movie Review Holiday SPECIAL ! 1999・12月23日(THU.)
akiraさんに聞く
「ジャンヌ・ダルク」
ここが見どころ
〈 ネタバレありますのでご注意ください 〉
- 管理人
- こんばんは! 本日は、最近映画レビューがなんか男臭いんで、最近クラブ・コラージュのサイトのウェブマスターに就任され、ますますクラバーとして活躍中の akira さんをスペシャル・ゲストにお呼びして『ジャンヌ・ダルク』の魅力を語っていただこう、オパール・サイトに華を添えていただこう、という趣向です。ちなみに akira さんは「年下キラー」との異名を取る妙齢の女性です。聞き手は映画不リーク、レディックビル 6 F 代表の BABA さん、アシスタントは自称ウェブデザイナーのおいしんさんです。それではさっそく akira さんをお迎えしましょう!(一同拍手)
- akira
- こんばんは〜!
- BABA
- どうも、いらっしゃいませ。
- おいしん
- 今日は、テンガロンハット、グレーのセーターに、地味な色のサイケなズボン姿がキまってまんな。
- BABA
- 地味でサイケって…?
- akira
- 今日はこの後、クラブに踊りに行くんでございまする〜。
- BABA
- な〜るほど。それはそうと『ジャンヌ・ダルク』、おもしろかったですね〜!
- akira
- え〜〜! おもしろくなかったですよ〜。
- BABA
- そうです。おもしろくなかったです。
- おいしん
- BABA さん、コロッと変わっとるがな!
- 管理人
- なんでさっきからおいしんさんの発言が大きいかというと、声の不必要な大きさを表現しているのです。
- BABA
- ホンマおいしん、うるさいっちゅうねん! akira さん、どういうところがおもしろくなかったでしょうか?
- akira
- え〜っと。そうですねー。私、リュック・ベッソンの『フィフス・エレメント』がメチャクチャおもしろくて、今度はジャンヌ・ダルクを撮るっていうのでスゴイ期待してたんでございまする〜。
- BABA
- それはそれは。『フィフス・エレメント』的な物を期待していくと裏切られるかも。
- akira
- いえ、そうじゃなくって、前作は SF 、今回は中世のコスチューム・プレイってことで、全然違うものになるのは分かってたんですよ。どれくらい違う物を撮ってくれるか? という期待が超あったんですよね。でも、思ってたより違わなかった、っていうか…。
- おいしん
- そら、ジョヴォヴィッチも出てるし、一緒やわ。オレ見てへんけど。
- BABA
- うるさいちゅうねん。しかし、未来も、中世ヨーロッパも「現代」でないってところでは一緒では? ただ単に歴史的事実経過を描くってんなら別だけど、現代の舞台設定では存分に描ききれないものを、未来や過去という形を借りて来て表現するという点では共通しているから、『ジャンヌ・ダルク』が『フィフス・エレメント』の延長であってもおかしくない、とボクなんか思うぞ。エラそうですけど、ベッソンってそんなに器用な監督でもなさそうなんで、似てて当然、とも思うし。
- akira
- そうかも知れませんけど…。akira は中世ヨーロッパものが大好きなんでございまする。で、ちょっと期待し過ぎたのかも知れませぬ。それから、akira は『エリザベス』が超好きで、『マトリックス』をブッちぎりで引き離して今年のベストワンなんで、それに比べると大分見劣りがするというか…。
- BABA
- うーむ。なるほど。ボクも『エリザベス』見たけど、そんなにおもしろいと思わなかったんです。ミルクマン斉藤さんが激賞してたから、ってのもあるかも知れないんですが。
- おいしん
- BABA さん、ホンマにミルクマン嫌いなんやな!
- BABA
- 違うっちゅうねん! ボクはミルクマンさんは大好きなんだよ!
- akira
- BABA さんはどこが良かったんですか〜?
- BABA
- ジョヴォヴィッチのブチ切れ方がスゴイぢゃないですか! もう血管切れそうな感じ。眼も完全にイっちゃってる感じで、こういう演技が見られた、ってだけで大満足です。
- akira
- でも「アレ?」とか困惑の表情が『フィフス・エレメント』のリールーと一緒じゃないですか? それと、ジャンヌ・ダルクは好きな話なんで、ジャンヌの活躍に超〜期待してたんですよ〜。でも、ジャンヌって、ホントは全然活躍してないんですよね。取りあえず、「今から突撃だあ!」とかムリヤリ攻めるけれど、たまたま勝利しただけやん!
- BABA
- 先頭立ってギャアギャア喚いていただけだな。
- おいしん
- 大将ってのはそんなもんでしょ!
- BABA
- うるさいっちゅうねん! 先頭に立って兵隊を鼓舞するのはエライけど、なんか勢いで勝っちゃっただけなんだな。なぜ、この戦いはこういう結果に終わったのか? という分析がないのはボクも不満。まあ、「神様はフランス軍の味方だ、オレたちゃ正義なんだ!」ってマインドコントロールして頑張らせたから勝てた、ってことだけどね。
- akira
- もっと活躍して欲しかったでございまする〜。なんか、転落も早かったし。
- BABA
- ボクがビックリしたのは、そこからダスティン・ホフマン扮する神さま(?)との対話がえんえん続くぢゃないですか。前半の戦闘シーンなんか省略し過ぎ! って感じなんだけど、結構じっくり描いている。映画不リーク的にはアクションでドカドカ押していって欲しいんだけど、コレはコレでおもしろかった。
- akira
- なんか神さま(?)に色々言われてから「ああ、神様を信じすぎてましたわ、たくさん人を殺しましたわ」って、気付くの遅いんやん! って感じです〜。
- おいしん
- ジャンヌ・ダルクって正義なん?
- BABA
- うるさい! 黙っとれ!
- おいしん
- アレって 100 年戦争でしたっけ?
- BABA
- おおおおおお! おいしん、どないしたんや!? 急にかしこなって!
- おいしん
- 当たり前じゃないっすか〜! これでも世界史専攻ですよ! 世界史のテストで 100 点取ったこともありますから!
- BABA
- まあ、そんなことはほっといて、戦闘シーンが凄かった。R ・ベッソンってそんなにうまくないんだけど、こう、汚いのがワシャワシャいる感じとか、中世の刀とか槍、弓が主要な武器である戦いってのは黒澤明がやっぱり古典になってると思うんだけど、ベッソンも一生懸命、黒澤を超えてやろうとしているみたいだな。なんか『隠し砦の三悪人』の冒頭とか思い出した。
- akira
- え、ベッソンってヘタなんですか?
- BABA
- エラそうなコト言えないけど、フランス人もみんな英語しゃべってるぢゃないですか。すると、みんなヨロイ着てて汚い顔してるから、どっちがフランス軍で、どっちがイギリス軍かわかんなくなるんですよ。ああいうのはヘタだと思う。
- akira
- なんか、三銃士みたいなのがいたじゃないですか。あの人ら、最初はジャンヌに反発してたのに、いつのまにかジャンヌのファンみたいになっちゃって、なんでやねん! って感じで…。
- BABA
- 確かに省略し過ぎ! でも、アイツら良かったぢゃないすか? 「おりゃあ、もう悪態はつかね!」とか、こう、ジャンヌの身代わりになるヤツとか。
- ヤマネ
- ちょっといいですか?
- 管理人
- わ。ビックリした。ヤマネさん、いらっしゃい。
- ヤマネ
- あそこがボクは一番おもしろかったですね。こう弓でズバッとかうたれて、「ジャンヌ、構わず行け!」とか言って、ボク思わず泣いちゃったんですけどね。でもうたれたのって、腕だけなんですよね。「おおい! 泣いたオレはどうしてくれんねん?!」みたいな。(と、立ち去る)
- BABA
- ああ、確かにあそこはズッコケました。でも、こう、石の玉かなんかがドーンと飛び出して、うぎゃあ、とかチュンチュンなんか回ってきて、首がシュパーンと飛んぢゃうとことか凄かったじゃないですか。ボク的にはなんかヌルくて、もっと『プライベート・ライアン』の最初の 30 分間くらいのレベルまで行って欲しいところですけど。
- akira
- でも、映画館で、前にカップルが座ってて、女の子がいちいち反応するんですよ〜。「キャア」とか言ったりして〜。超ムカつきましたわ!
- BABA
- それは確かに腹が立つかもしれない。
- akira
- そーですよ。映画終わったらチュウとかしてたんですよ〜!
- おいしん
- akira さん、それで『ジャンヌ・ダルク』おもろなかったんでしょ?!
- akira
- え〜〜! ソレは違う〜〜!
- おいしん
- 一人で見に行ってたんでしょ。そりゃあ映画がおもろても、つまらんわな。
- akira
- 違うて言ってんのに〜〜!
- 管理人
- …。なんとなくオチがついたみたいなんで、今日はこの辺で。どうもお疲れさまでした〜。
- akira
- も〜〜! 変なとこでまとめんな!(ポカッ)
|