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Movie Review 1999・12月10日(FRI.)

映画の見方が分かっていない人の
見る「奇跡の丘

 店主の「一般人が見る〜」は止めた方がいいとのアドバイスを受けタイトル変更。映画の見方が分かっていない人の見るシリーズ第一段!(けど長過ぎやなあ)

 聖書をもとにキリストの生誕から、処刑、復活までの物語。しかしそう簡単にパゾリーニの世界が理解できるようになるはずもなくときおり首をカクカクさせながら観ました。それでもなんとかこれはっ! と思えるものを探してがんばってみたのですが、焼け石に水と言うか、その良さはいまいち分かりませんでしたねえ。

 劇場で出会った BABA さんに帰り際どこがよかったか尋ねてみると、聖書にある一文をひたすらシーンを切り替えながらキリストが語る部分がカッコよかった!! とのことです。ひたすらキリストが聖書の名文句を語ってるだけのわりには、テンポも良くて、全然苦にならなかったのはいいなと感じましたが、それよりもあのシーンのキリストのテンションの高さはすごさが一番気になりました。

 それというのも僕が昔みたアニメのキリストはもっと穏やかな人で、弟子にも語りかけるように話をしていたからです。

 今回みたキリストはめっちゃワンマン社長みたいな感じでオレの言う事聞かん奴はダメ! っていうどうもオ○ム真理教の教祖がだぶって見えてとても人格者であるようには思えませんでした。そのあたりはすごい違和感を覚えましたね。現実のキリストはこっちのほうがキャラは近かったのかなあと、今となっては思いますけど。

 にしてもこの役者さんはこんなテンションの高い役を演じてしまって、通常の生活に戻れたんかなあ? ま、余計なお世話でしょーけど。

 僕自身そんなにたくさんの映画を観ているわけではないので、比較のしようもないのですが、パゾリーニらしさとはなんぞや? というのをテーマに観たのですが。…なんだろう? 映画業界に衝撃を与えたって聞いたから、何かがあるだろうと思って探してみたのですが取り立てて気付くところもなし。

 そういう意味では「アポロンの地獄」の方がオリジナルって感じなんだけどなあ。ちょろっと引っ掛かったのは

  1. 中庭のような場所を斜め上から撮るショットがアポロンに続きまたあった。

  2. アポロンの地獄の伝令役のおにいちゃんがまた出てた。

 なんじゃこりゃあ〜〜〜〜!!(泣)

 今回もまた、「鳥」とか「雲」が見えたに過ぎないに違いない。何かコツを掴まない事には一生アホ呼ばわりやな、こりゃあ。

 えー、明日ちゃんと起きれたらテオレマも書きます。今度こそ…。

おいしん Original: 1999-Dec-10;

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