ファイト・クラブ
うおー。これは大傑作。デビッド・フィンチャーをなめてました。スマン。とはいえ、パンフ掲載、今野雄二の文章など思いっきりトンチンカンに思えるし(っていつものこと?)、隣の隣に座っていたブラッド・ピットのファンとおぼしき女子も「ワケわからぬ」と申してたので、誤解を受けやすい映画だと思う(ってボクも誤解しているのかもしれないけれど)。
このような恐るべき作品が 20 世紀フォックスというメジャーで作られ、堂々と公開されるというのは、アメリカで一体何事が進行しているのだろうか? かつてメジャーの映画でここまでブっとんだ映画があっただろうか? パンフによると完成試写を見たフォックスの重役陣は顔が青ざめたらしいが、アメリカはバブル真っ最中で、これくらいのアナーキーさは痛くも痒くもないぜ、ってことか。「パンク」すら消費しつくすアメリカのもの凄さを感じますなあ。
「フィンチャーはキューブリックの後継者だぜ!」(ブラッド・ピット曰く)との弁は、映画を見るまでは「トホホ」と嘆息をもらさせるものでしかなかったが、「コストは 6 千万ドル、原作にある要素はすべてぶち込む、妥協はなしだ!」と自分の撮りたい映画を遠慮・妥協することなく撮ったという点において、また原作の精神に密着して見事な映像化を成し遂げた、という点で充分納得できるものだ。
早速原作を買い込んで読み進んでいるのだけれど、ノヴェライゼーションと言っても通用するくらいの、驚くべき忠実さである。ってもちろんコチョコチョ改変されているが、それが見事に改良になっているからエラい。
ゴチャゴチャ書いたが、ファイト・クラブ会則その 1 =「ファイト・クラブについちゃあ、他言無用!」ってことだから、作者たちのメッセージを受け取ったならゴタクを並べている場合ではなく、とにかく実践あるのみだ。
『ファイト・クラブ』をけなすヤツは、みんな『マトリックス』のエージェントだぜ!(?)
BABA Original: 1999-Dec-07;
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