ウォーターボーイ
さて、このサイトをご覧になっておられる方はこの映画の存在自体知らない方が多いと思うのだけどオススメです。今までのレビューを読んで、もしピンと来ている人がいたら、ぜひ見ていただきたい。ってそんな人いるのか? 少しネタをバラしているのでご注意。
「女はみんな悪魔よ!」が口癖の母親に教育を受けたがシリアル・キラーにはならずに「水運び」オタクに成長してしまった 31 歳のボンクラが主人公。なんか無理矢理な気がするがアメリカではウォーターボーイといえばボンクラという共通認識があるのでしょうか? ひょんなことからアメリカン・フットボールの才能を見いだされ、大活躍するというお話。
「フランクリンはいつ電気を発見したの?」と聞かれ「フランクリンは悪魔よ! 電気を発見したのはママよ!」と答えてしまうこの母親がスゴイし、こういうキャラクターが成立してしまうアメリカという国に畏敬の念を禁じ得ない。演じるのは『ミザリー』のアカデミー賞女優キャシー・ベイツ。確か川本三郎の本で読んだんだと思うけど、欧米では「コメディを演じることができてこそ一人前の女優」らしい。しかしコメディとはいえバカ映画に出演してしまうのは肝っ玉がいるであろう。キャシー・ベイツはアカデミー賞を受賞した『ミザリー』ですでにコメディすれすれの演技であったが『ウォーターボーイ』でもステキです。
アダム・サンドラー主演、フランク・コラチ監督ということで傑作『ウェディング・シンガー』のコンビですな。アダム・サンドラーのバカ演技が最大の見物。その他ワキ役のすみずみまで印象的なバカが多く、さすがアメリカはバカ役者の層も厚いと感心することしきり。フランク・コラチ監督は『チャーリーズ・エンジェルズ』が次回作ということで、ステキなバカ映画に仕上がる可能性大。
最後の大団円までテンション落ちず、久々のヒット。京都は弥生座 2 にて上映中。
BABA Original: 1999-Aug-18;