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 Movie Review 2003・6月25日(WED.)

ミニミニ大作戦

 1969 年のマイケル・ケイン主演『ミニミニ大作戦』(私は未見)のリメイクです。って、ホントに最近リメイクばっかりですね。監督は『friday』の F ・ゲイリー・グレイ、ニューヨークヒップホップ界からモス・デフって人が出演しており、ところどころ笑かしてくれますのでヒップホップファンは必見。ですけど、映画の中身はヒップホップとは関係なくて。

 マーク・ウォルバーグ率いる泥棒集団が仕掛ける金塊強奪作戦の顛末。金塊の総量は 1 トン、逃げ道の幅わずか 182 cm 。メッセンジャー 100 人による大逃走劇が始まる! ババーン! …というのはウソで、ネタバレですけど、ミニ・クーパー 3 台で運ぼうというもの。逃走経路を確保するため、道路信号システムをハッカーが乗っ取ったりしますが、自転車 100 台で運べば、そんな苦労もしなくていいのになー…、などと思ってしまいます。

 オープニングの『華麗なる賭け』風のタイトルバックからしてカッコよく、ベニス、ハリウッドで繰り広げられるアクションも、カットがブツ切り過ぎてワケわかんなくなることもなく、スタント中心、CG が排除されているのもゴキゲンなスタイリッシュ・アクションサスペンスで、テンポよろしく泥棒集団各メンバーの過去を紹介し、キャラをピッと立て、キッチリ伏線も張ってグー。若干、トンチも効いておりますが、少々計画がうまく行き過ぎ、「絶対絶命の窮地」→「鮮やかに切り抜ける」という快感が稀薄、トンチ不足の感は否めないのでございます。

 て、いうか、これくらいの規模の映画で、製作費が 130 億円と言いますから驚きです。邪推ですけど、ミニ・クーパーが大々的にフィーチャーされており、これはミニ・クーパーのプロモーション映画なのではないかいな? クルマのプロモーション費用の相場がどれくらいか知りませんけど、この映画でミニ・クーパーが話題になり、クルマが売れれば安いものなのかも知れませんね。と、いうより、CG 無しのアクション映画は現代ではコストがかかる、ということかしらん。

 そんなことはどうでもよくて、やはり、CG 無しのアクションが圧倒的に素晴らしい! …というか、CG 云々より、やはり「イマジネーション」(=トンチ)が重要なのであります。トンチ不足といえども、『某・リローデッド』よりはるかに想像力に溢れたアクションである、うむ。と私は一人ごちたのですけど、いかがでしょうか。CG に辟易気味の方にバチグンのオススメ。

☆☆☆★★★(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2003-Jun-25;

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